劇場版の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を新宿で観てきた。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』 全ての“想い”の波が最高潮に達する。 見事なる感動のクライマックス!! 監督:石立太一 出演:石川由依,浪川大輔 |
2018年にテレビ放送された人気アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の京都アニメーションによる完全新作劇場版。
監督は、テレビシリーズに引き続き石立太一が務める。
『進撃の巨人』シリーズの石川由依『ルパン三世 THE FIRST』の浪川大輔らが出演。
2020年製作/140分/G/日本
配給:松竹
幼少の頃から道具のように兵器のように兵士として育てられた、愛を知らずにいた少女ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
彼女は心を育む機会が与えられずに感情がなく、大切な上官ギルベルト・ブーゲンビリアが残した言葉“心から、愛してる”の意味を理解することが出来ないでいた。
戦争が終息してから数年後、「自動手記人形」と呼ばれる手紙の代筆業に従事する彼女は、未だにギルベルトが生きていると信じて、彼を想い続けていた。
ある日、彼女のもとにユリスという少年から依頼の電話が入る。
時を同じくして、ヴァイオレットが働くC.H郵便社に宛先不明の一通の手紙が届く。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』にハマッてしまった僕は、劇場公開から半年たった本作が新宿で公開されていることを知り、東京へ赴いた際に新宿に立ち寄り、劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を観た。
本作のポスターには「少佐」と思われる後ろ姿が。
そして映画館への入場者特典のポストカードには、やはり「少佐」の姿が!
映画を観る前にポストカードでネタバレしてくるなんて、何たることだ!!
TVアニメ版では描かれず戦死したと思われ、消息不明であったギルベルト・ブーゲンビリア少佐の姿が遂に見られるのかっ!?
不思議だ。TVアニメ版から通して、この物語を追いかけているうちに、何故だかヴァイオレットの気持ちに憑依してしまっている自分は、「少佐に会いたい」と想いを寄せてしまっているのである。
遂にヴァイオレットと少佐が会うなんて、そんなの誰でも泣けるに決まっている。
勝手に二人の間を引き裂いておいて、散々寂しさで胸を締め付けて、それでも会えなくて、どんどん盛り上げてMAXな気持ちが最高潮に達した時に、二人を引き合わすなんて、憎い演出をしやがるぜ!京都アニメーション!!
まんまとその策略にハマッてしまった僕は、もうその演出に万々歳である。
ヴァイオレットと少佐の二人だけの物語にすることなく、ユリスという少年との物語や、大佐とのシーン、そしてTVアニメ版の伝説の第10話に紐づく物語が盛り込まれている。
ひとつひとつの物語が織りなす一人一人の大事なシーンが、丁寧に描写されていることが本作の魅力である。
感情を持たなかったヴァイオレットが、手紙を代筆するという仕事を通して人の想いをつかさどった時に、溢れんばかりの感情の波が押し寄せてくるのだ。
映画館内ではすすり泣く人たちの音が聴こえたが、僕は涙することはなかった。しかし、本作の魅力に憑りつかれてしまった一人であり、この物語がここで終わってしまうのは寂しさに耐えきれない。
後から、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のファンブックと劇場版パンフレット、そして更なる続編である『ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター』の小説も購入した。
また二度、三度と観たくなる作品である、といったところで「カット、カット」。
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン エバー・アフター』
著者:暁 佳奈 |
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