ホラー作品で活躍する監督たちが幽霊や妖怪、特殊能力などを題材に「やめて」と叫びたくなる恐怖を描いたオムニバスホラー第2弾。
今回は5人の監督による6編のオムニバスホラー！！

バラエティーに富んだ様々なシチュエーションで、それぞれの監督の個性を楽しめる・・・、いや、恐怖を堪能出来るのは、『やめて。』シリーズならでは！！

本作で「尾行霊」を監督させて頂きました僕の『やめて。2』の見どころや魅力などを、ネタバレなしで徹底解説させていただきます！！

監督/ウンノヨウジ
出演/橘優（青SHUN学園）・西村太一桜木彩羽（青SHUN学園）・原田真帆・羽鳥紗矢・瀬乃悠月・椎菜葉月・青SHUN学園ファンのみなさん
 

エピソード1発目は、『やめて。2』総監督でありプロデューサーのウンノヨウジ監督の「道にいる男」。

先ず今作の魅力は実際のアイドルグループの青SHUN学園の橘優さんと桜木彩羽さんが、ホラー作品に違和感なく見事なほどに演じきっていること。

アイドル活動をしているプロフェッショナルな姿勢は、ホラー作品という舞台に置き換えても彼女たちの意識の高さが垣間見える。

部屋の窓の外に突っ立っている奇妙な「道にいる男」にずっと監視されている恐怖の物語は、じわじわと彼女たちに忍び寄り、その恐怖は加速する。

西村太一さんの怪演っぷりも必見です！！

続いて僕の作品「尾行霊」。

ウンノ監督と遊山監督のおかげで、オムニバスに参加させていただき、お届け出来ることになった僕にとっては一生忘れられぬ作品。

僕なりのオリジナルな幽霊を描こうと模索しました。『リング』や『呪怨』とはまた違った表現を。

幽霊と言っても、多くの先人達が多くの作品の中で色んな見せ方をしてきたものなので、手垢がベッタリ付いているがゆえに、オリジナルの表現を作るにはなかなか考えが固まりませんでしたが、尾行霊役の浅川さんの表現力に委ねて、彼女自身が尾行霊を作り上げてくれました。

「尾行霊」については、またの機会にでも語りましょう。

今回は活躍する先輩方と同じ作品の中で、並んでモノづくりが出来たことにありがたく光栄に思います。

監督/ウンノヨウジ
出演/ナナエ・ウンノヨウジ・長谷川千晶
 

そりゃ見どころと言ったら、ウンノヨウジ監督の出演でしょ！？まさか、そう来るとは思いませんでした。

引っ越した先でのかわいい少女の幽霊との出会いに、ちょっと怖くて心あたたまる物語を予想していたけど、ウンノ監督の見せる世界はさらにどんどん深く突き進みます。

「ゲッ！」「マジ？！」「やめて～！」の展開の連続に、ずるずると恐怖の闇の底に引きずりこまれます。

監督/杉本末男（chara）
出演/美貴・深瀬みき・青山文豪・児玉ともじ・竹内理栄・土肥良成・星野佳世・大河童ちまき
 

最高ですね！杉本監督の独特の世界観！

自分の描きたいものがハッキリしていて、ブレがなく迷いがない。

前作の『やめて。』を観ていると、さらに楽しめる作品になっています。

妖怪は恐怖として描かれると同時に、何故かユニークさがあります。

全編見どころでしょう！！

まばたきしないで、この世界観を堪能してください。

監督/山田雅史
出演/柳沢茂樹・服辺まひろ
 

撮影の美しさに目を見張ります。

描き方が非常に丁寧で、夫婦の仕草、息遣い、間合い、空気感が、観る者に緊張感を与えつつ、風の音や不穏に包まれた時間が何とも言えない静けさの中で流れていく。

昨日まであった確かな日常が、今日という日にどこか変わってしまう、まるで死んでしまったような街の中で、生まれてくる命の鼓動がある。

監督/遊山直奇
出演/しじみ・安藤ヒロキオ・吉田業・前田けゑ・高野健司・神楽坂素子
 

全エピソード最後を飾るのは、遊山直奇監督の作品。

今回、宇宙人を題材にした意外な発想に『やめて。』シリーズの可能性をさらに大きくした。

遊山組お馴染みの安藤ヒロキオさんや吉田業さんが出演していることがまた魅力であり、登場を期待しているファンには嬉しい。

また宇宙人を題材にしながらも、繊細な主人公の人間模様の描写は、思わず「なるほど！」と唸った。宇宙人を題材にしているが、人間に焦点を当ててしっかりと人間描写をしているところがさらなる見どころである。

自殺をするために森に来た主人公が、ラストに心の底から溢れる気持ちの変化に、遊山監督のメッセージが込められているのではないだろうか。

安藤ヒロキオさんの宇宙人コスチュームも必見です！