木村浩嗣さん(在スペインジャーナリスト)の記事、映画、愛するゆえの苦言。内田「ロイヤリティ1.75%は世界最低」アダム「漫画原作では海外へ行けない」を読んだ。
昨年10月、シッチェス国際ファンタスティック映画祭に『獣道』を出品した内田英治監督と、アダム・トレル氏(英国の映画製作・配給会社「サードウィンドウフィルムズ」代表)が、日本映画界の問題点について語っている。
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日本映画の問題点として語られているのは、その古くからの悪しき体質、システムのこと。
日本の映画監督は食べていけない。
日本人のプロデューサーは、「誰が出演者なのか?」「原作の小説があるのか?」この二つしか聞いてこない。
海外の人たちは「何でそれをやりたいのか?」ということを絶対に聞いてくるが、日本では皆無。
監督はマーケティングやお金のことを考えてはいけないと言われるらしいが、それが全くもっての嘘で、海外の監督はしっかりとお金のことも考えている。
要は会社が摂取して、イイように利用されているだけ。
DVDやインターネットなどの二次使用の時で(売上高の)1.75%は、たぶん世界で一番低い。一次使用時、映画館の公開からの配分はゼロ。ギャラ(固定給)があるが凄く安い。
日本の映画界のシステムが腐敗しているのは何となく認識していたが、その現状を海外のプロデューサーも知っていて、多くの日本人監督は現状に嘆いていると思う。
例え映画がヒットしても、配給会社に摂取されて監督が潤うわけではない。
監督がお金やマーケティングのことを考えずに映画のことだけを考えていければ良いのは、システムや環境そのものが整っている時ならまだしも、悪しき現状があるならば監督も考えざるをえない。もしくは優秀なプロデューサーと出会うか。
宮崎駿監督には鈴木敏夫という名プロデューサーがいたからこそ、宮崎アニメは大ヒットを連発することが出来た。
自分にとっての鈴木敏夫がいない監督は、自分で勉強して考えて行動していくしかない。
園子温監督や塚本晋也監督は自身でプロデューサーをやったりと、モノ作りだけではなく非常に熱心に勉強して考えて動いている。
映画監督だけではなくクリエイターやアーティストたちは、しっかりと学んでいく必要がある。
『映像作家サバイバル入門 自分で作る/広める/回収するために』
松江 哲明 (著) |
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