京橋のSILVER SHELLにて、9/29に松本亮平展『-生命の記憶Ⅱ-』に行ってきた。
銀座や京橋は、多くのギャラリーが建ち並んでいる。亮平さん自身もギャラリー巡りをして、多くのアートを鑑賞する街である、とか。
今回、新作を中心に23点もの作品が展示されている。
新作をどんどん生み出している発想力と想像力、創作意欲、描く事への情熱に圧倒される。
作品の迫力と動物たちの表情や行動による躍動感が、非常に愉快で面白い。
お茶目さやユーモラス、遊び心が必ずあって、見る人の心をくすぐってくれる。だから見ていて飽きない。
先ず作品全体を見る。
それからひとつひとつ細かく見ていくと、沢山の発見と驚きが詰まっているのだ。
ペリカンに飲み込まれそうな動物たち。
しかしよく見ると自ら手を出して、口の中に乗り込もうとしている動物もいる。
一方、魚やカエルたちは逃げ出しているように見える。
海にいる動物たちはペリカンという舟に乗りこみ、魚たちは干上がるのを恐れて海へと脱出しているのかもしれない。
さらにその後方で、その様子を見ている三羽のペリカンが異様な怖さを演出している。
作品を見た人たちが絵の続きを連想して、それぞれの物語が生まれる。
神秘的なこの作品は、多くの動物たちの命が宿っていて生命の誕生を強く感じる。
ユニコーンの胎内には新しい命が宿っている。 |
火山の噴火は、まさに生きている象徴。 |
命の球体の外では蝶々が飛び回っている。 |
木も生まれた。 |
鶴は球体を破り、飛び出そうと。 |
キツツキは外から球体を突っついている。 |
見れば見るほど、自分の想像力まで刺激されていく。
寿司だってご覧の通り。
ひとつひとつの表情が可愛くてユニークだし、かっぱ巻きのキュウリが笑える。
巨大な犬も怖いけど、その周りを泳ぐ無数のサメも怖い。いや、きっと仲良しなのかもしれない。
僕の好きな作品。ダイナミックな構図で、迫力がありながらも色使いがすごく美しい。犬の大きな口と反り返ったカラダ、上を向いた尻尾と蹴り上げた後ろ足、上向きにひん剥いた目、空と海の青、カラフルな魚が円を描くように飛び回っている。
とにかく生で見て欲しい作品たち。
見た人それぞれが感じて生まれる物語。果てしなく広がる想像力。
芸術の秋に、美味しい珈琲でも飲んで語り合おうじゃないか。
松本亮平展『生命の記憶Ⅱ』
9月 25日 – 10月 6日 〒104-0031 中央区京橋2-10-10 KCビル1F |
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