『モンスターズ・インク』のサリーとマイクの学生時代を描いた『モンスターズ・ユニバーシティ』を観たのだ。
『モンスターズ・ユニバーシティ』 届かない「夢」に「現実」を叩きつける。 マイクとサリーの諦めない物語。 監督:ダン・スキャンロン 出演:ビリー・クリスタル 玄田・哲章 スティーヴ・ブシェミ |
ピクサーの人気作「モンスターズ・インク」シリーズ第2作。
前作から12年ぶりの本作では、学生時代のマイクとサリーとの出逢い、怖がらせ屋のコンビを結成することになった物語を描く。
2013年製作/110分/G/アメリカ
原題:Monsters University
配給:ディズニー
幼い頃から怖がらせ屋になることを夢見ていたマイクは、努力の果てに難関を突破して、念願のモンスターズ・ユニバーシティ怖がらせ学部に入学。
だが怖がらせ屋になるには、見た目がかわいすぎるという致命的な欠点に悩まされていた。
マイクは名家の出身で怖がらせの才能にあふれたサリーと出逢い、サリーをライバル視するが、サリーはマイクを見向きもしない。
夢を諦めきれずにマイクは、「最恐の怖がらせ屋」を決める怖がらせ大会に出場するが・・・。
前作『モンスターズ・インク』は大好きなピクサー作品でありながら、シリーズ2作目となる本作を長い年月の末にやっと観ることに。
単純に続編かと思っていたら、マイクとサリーが出逢った学生時代の物語という。
続編で物語を更に大きくパワーアップしていくのではなく、マイクとサリーのキャラクターをもっと深掘していくことで、より濃厚な世界観を魅せていくことが出来る。
怖がらせ屋になることを夢見て大学に入学したが、マイクの存在は「全然怖くない」という「才能なし」の状態である。
反してサリーは「才能ある」優秀な逸材だが、「臆病」で正々堂々と戦おうとしない。
この二人が力を合わせることによって大逆転のハッピーエンドを予測していたが、敢えて「夢」を見せることではなく「現実」を叩きつける。
二人は子供ならず大勢の大人を巻き込んだ最大級の悲鳴を勝ち取るが、退学処分を受けることになってしまう。
ラストのラストまで二人のピンチを描き、郵便配達人としてモンスターズ・インクに入社して「ひとつの方法ではない夢の叶え方」を見せた。
どれだけ本人が怖がらせ屋になりたくても「向いていないもの」で真正面から戦っていくのは賢明ではないが、諦めずに違う方法を駆使して別ルートから怖がらせ屋になっていくのは賢明な判断である。
落ちこぼれチームの「ウーズマ・カッパ」がパーティー会場で皆にバカにされ、翌日の大学新聞で一面を飾り、更にその醜態写真をTシャツにされマグカップにもされていた描写は笑った。
落ちこぼれチームが一丸となり結束して怖がらせ大会で活躍していくシーンも楽しい。
物語と同時にアニメの技術が凄過ぎて、そちらに目を奪われるばかりである。
『モンスターズ・インク』に続き『モンスターズ・ユニバーシティ』も名作である、といったところで「カット、カット」。
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