ニコラス・ケイジの表情を見ていると、不思議と映画そのものに、ある種の胡散臭さが出てしまうのだが、何故か同時に説得力も増す。
彼が決してイケメンではないことから、作品の説得力が増すのではないだろうか。
それでもシリアスな表情でウロウロするニコラス・ケイジは、やはり胡散臭い。
だけども僕は、ニコラス・ケイジが好きなのだ。
『NEXT ネクスト』 2分先の予見で、ここまで能力を発揮出来るのか? ツッコミどころはあるが面白い設定。 監督:リー・タマホリ 出演:ニコラス・ケイジ ジュリアン・ムーア ジェシカ・ビール |
『ブレードランナー』『マイノリティ・リポート』の原作者であるフィリップ・K・ディックの短編小説『ゴールデン・マン』をニコラス・ケイジ製作・主演で映画化されたアクション大作。
監督は『007/ダイ・アナザー・デイ』のリー・タマホリが務める。
2007年製作/95分/アメリカ
原題:Next
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
ラスベガスの小さなクラブでマジシャンをしているクリス(ニコラス・ケイジ)は、未来を予知する能力を隠し持っていたが、その能力がきっかけで追われる身になる。
一方、ロサンゼルスのどこかに核爆弾が仕掛けられており、アメリカ全体が2時間以内に壊滅する危機にさらされてしまっていた。
FBIのカリー(ジュリアン・ムーア)はクリスに協力を依頼。
しかし彼が予見できるのは自分の身の回りに起こるほんの2分先の未来・・・。
やっぱりニコラス・ケイジ好きだな。あの顔が何とも言えないぐらいイイ。
「2分先の未来が見える」という設定ではあるが果たしてどうであろうか?幼い頃から身につけていた能力であるから、その能力は磨き込まれているとしても、「2分先」ではなかなか「2分後」に対応出来ないと思うのだが。
自分がその能力を持っていたとしても、もうちょっと準備するのに30分は猶予が欲しいものだ。だけども映画はスリリングである必要性があるので、2分先という設定にするのは否めない。
細かなツッコミを入れていけば大きなほころびが出てしまいそうな映画だが、なかなか見やすくて面白い作品であった。
「2分先」の未来を見ることによって、自分に起こりえる災いを難なくクリアにして避けていくことが出来る。
これをトム・クルーズなどのイケメン俳優が演じていたら、ただのカッコイイ作品になってしまうが、ニコラス・ケイジが演じることによって、身に起こる危機感とその能力の特異性が際立って演出されるのだ。
ニコラス・ケイジの作品を他にも観たくなった、ってなところで「カット、カット」。
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