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映画『私をくいとめて』ネタバレ・あらすじ・感想。

九明子監督×綿矢りさ原作の『私をくいとめて』を観た。

『私をくいとめて』
クセのある人物像を愛すべきキャラに魅せる。
間違いのない役者陣の心地イイ演技力。
監督:大九明子
出演: のん, 林遣都, 臼田あさ美
 

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予告編

 

 

解説

 
芥川賞作家・綿矢りさの同名小説を、『勝手にふるえてろ』の大九明子が監督・脚本で実写映画化。

のんと林遣都が初共演。

みつ子の親友・皐月役を橋本愛が演じて、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』以来となるのんとの共演が実現。

2020年製作/133分/G/日本
配給:日活

 

あらすじ

 
30歳を越えて、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子は、ひとりきりでも楽しく生活できているのには訳があった。

それは、脳内の相談役「A」の存在だ。

人間関係や身の振り方に迷った時、もう一人の自分「A」がいつも正しいアンサーをくれて、 平和なおひとりさまライフを続けていた。

しかし、そんなある日、みつ子は年下の営業マン多田君に恋をしてしまった。

多田君と自分は両思いだと信じて、ひとりの生活に慣れきってしまったみつ子だったが、20代の頃のように勇敢になれず、自分に戸惑いながらも、一歩前へ踏み出していく。

 

感想

 
『勝手にふるえてろ』が非常に面白かった大九明子監督・脚本で、本作も綿矢りさ原作の作品である。

そして主演にのんを抜擢したところもイイ。主人公は31歳で「おひとりさま」生活を送っている。

ただ、のんの役者としての魅力は十分ながらも、31歳には見えない若さ、「もう30代なんだぁ」という驚きと「まだ20代前半ぐらい」にも見える、のんの容姿は物語の設定にはリアリティーがない。

演じている役柄だけを切り取ると、かなりヤバい奴。絶対に関わり合いたくない女性である。

情緒不安定で、一人で発狂して、関わると危険なトラブルに巻き込まれそうな主人公であるが、それを可愛げのある主人公に緩和させているのは、のんが演じているからであろう。

役者のんの凄いところは、大事なシーンでグッと涙目になるところだ。役者さんは、演技で実際に涙を流したりするが本当に凄い。のんが目に涙を浮かべることによって、主人公の感情が観ている者に伝わってくるのだ。

本作では、のんではなく、他にも魅力的なキャスティングがなされていて、絶対にハズレることのない林遣都の自然な演技力も心地イイ。

男前でありながら、どこか女性に対して奥手な感じのする青年にはピッタリなのである。

要所要所で登場して、場を和ませる片桐はいりもイイ。

少しクセのある愛すべき人間像を魅力的な役者陣で揃えて、物語に没入させていく術は、大九明子監督と綿矢りさ原作の成せる化学反応による素晴らしき産物なのだ。

本作もなかなか楽しめた作品であった、といったところで「カット、カット」。

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