ドキュメンタリー映画『アメリカが最も恐れた男 “プーチン”』を観た。
『アメリカが最も恐れた男 “プーチン”』 恐ろしいプーチンの暴挙。 不都合な真実は消されていく。 監督:ルーディー・ベドナル 出演:エヴゲーニヤ・アルバーツ |
今日の残酷な独裁者と呼ばれるに至るまで、アメリカの安全保障にとって最も重大な脅威と恐れられるプーチンに迫るドキュメンタリー。
2018年製作/85分/G/アメリカ
原題 : America’s Greatest Threat Vladimir Putin
プーチンが政治家としてデビューした頃は謙虚な青年であったといわれているが、ソ連崩壊後、決して目立つ存在ではなくカリスマ性も無かったプーチンが政権を引き継いだ。
そして、あらゆる手段を使い強いロシアを作り上げていく。
プーチンの恐ろしさを綴ったドキュメンタリーであり、次から次へと語られるプーチンの酷く恐ろしい悪行が本作で知ることになる。
アメリカが作った反プーチン側の視点で語られているとはいえ、現在のウクライナ侵攻の報道を見ていれば、プーチンの闇がリアルに腑に落ちる。
トランプが大統領に選出されたアメリカ大統領選挙もロシアによるサイバー攻撃によるものだったとか、プーチンの陰謀を追っていた女性ジャーナリストが射殺されたり、プーチン批判をしていた者たちが暗殺されたりと、プーチンにとって不都合な人物たちが次々と不審な死を遂げているのだ。
いじめられっ子だったプーチンが憧れの「KGBのスパイ」の職に就き、ロシアの大統領になり、どうやって現在の権力者プーチンになっていったのかが分かる。
プーチン政権が批判されても、あらゆるピンチに追い込まれても、何故か彼は失脚しない。
2018年に製作されたドキュメンタリーなので、プーチン政権を批判していたナワリヌイ氏の現在を知りたくなり調べてみたら、2020年8月にロシア国内を旅客機で移動中に、突然意識を失いドイツの病院に搬送されたらしい。ロシア政府の関与が疑われる毒殺未遂事件となったが、療養先のドイツからロシアに帰国した直後に、過去の経済事件を理由に逮捕されてしまった。
更に恐ろしいのが、収監されてからも支援者を通じて刑務所からSNSで政権批判を続けているナワリヌイ氏が、人々に反戦デモなどを呼びかけていたら、刑期が大幅に延長され懲役9年になったのがまさに先月のことである。
とにかくプーチンの暴挙は止まらず、自分自身の私利私欲により権力を守るためならば、邪魔な人々や目障りな国々を滅ぼしてしまおうという独裁者なのだ。
アメリカが作った反プーチン側のドキュメンタリーではあるが、現状のロシアによる立ち振る舞いを見ていると、本作の内容が偽りだとは思えず、プーチン政権の真実に迫っていると受け取れる。
長期に渡る戦争が予測されているが、一刻も早く戦争が終結することを祈るばかりである。
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