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映画『ねじ式』ネタバレ・あらすじ・感想。

げ義春の世界観を堪能したくなって、『ねじ式』を観ることに。

『ねじ式』
「つげ義春ワールド」を体感。
観ている者も異次元の中で彷徨う。
監督:石井輝男
出演:浅野忠信, 藤谷美紀, 藤森夕子, 金山一彦

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解説

 
つげ義春の同名漫画を名匠石井輝男監督が映画化。

売れない漫画家の幻想的な放浪生活と、とりとめもない妄想をシュールなタッチで映画いたエロティックなドラマ。

当初1993年に石井輝男監督が同じつげ義春原作を映画化した『ゲンセンカン主人』の中の1本として企画されていたが、その時は作品が実現せず、今回自らのプロデュースで執念の映画化となった。

石井監督自らが脚色。

『汝殺すなかれ』角井孝博が撮影を担当。

『ラブ&ポップ』の浅野忠信が主演。

スーパー16ミリからのブローアップ。

1998年製作/87分/日本
配給:ビターズ・エンド

 

あらすじ

 
売れない貸本漫画家のツベは、何となく暮らし始めた国子とどん底の生活を続けていた

やがて家賃が払えなくなった二人はアパートを追い出されて、離れ離れに暮らすことになる。

ツベは今日も膨らむ一方の妄想を繰り広げていたのだが、ツベの妄想はいつしか現実との境界が曖昧となり、夢とも現ともつかぬ世界の中で、次々と奇妙な人たちと出会っていく・・・。

 

感想

 
20年前位に観たような記憶もあるのだが、「つげ義春ワールド」を体感したくて、また観てみることにした。

赤い映像の中で裸の男女が海辺で蠢くというオープニングの気持ち悪いシーンで、「あ、こりゃ苦手だわ」と拒否反応を示すものの、石井輝男監督×浅野忠信×つげ義春という夢の競演を信じて、映画を観続けることに。

ボソボソと喋る浅野忠信の佇まいと存在感が、映画に異様な空気をもたらす。

感情を露わにせず、自分の身のまわりで起こる全ての出来事をただ淡々とやり過ごすのだ。

大きな起伏はないが、男の不可思議な物語にまんまと「つげ義春ワールド」に没入させられてしまうのである。

映画でありながら、漫画を読んでいるような、その世界に入りこんだかのような独特の世界観が居心地が悪くもあり、妙に心地良いのだ。

これぞ「つげ義春ワールド」に迷い込んだかのように、観る者までも錯覚を起こし異次元を彷徨い続ける映画作品なのである。

 

昔、読んだことはあったが、今一度、つげ義春の『ねじ式』を購入してしまったのは言うまでもない、といったところで「カット、カット」。

ねじ式 (1) (小学館文庫)

つげ 義春  (著)

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