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和 – IZUMI – 『放浪癖の星屑』を聴いて。

– IZUMI -の待望のNEWアルバム『放浪癖の星屑』が6月21日に発売された。

『放浪癖の星屑』

和 – IZUMI –

放浪癖の星屑

 

放浪癖の星屑

 
先行予約で特典付きのCDを購入。

前作『SOUNDTRACK』から実に6年ぶり。ファンとしては待ちに待ったNEWアルバム。

和さんの魅力は、その詩、そのメロディー、その歌声だ。

卓越した人間描写と生きる力が湧いてくる至極の詩が紡がれ、痛い程に、沁みる程に、心の琴線に触れていく。迷いもがき苦しむ姿も一糸まとわぬ素っ裸の心でぶつけ、正直過ぎる言葉たちが涙腺を熱く刺激する。

何故にそんなに上手く人間の感情を捉えていくのかと思わされる位にメロディーが血液の波を乗るように押し寄せ、自分の喜怒哀楽を思いのままいとも容易く操られてしまう。何と言っても単刀直入に単純明快に心地良い。前向きになれるメロディーは温かく深く優しい。

圧倒的な才能で詩とメロディーが最高なのは勿論のこと、その歌声がメチャクチャに良く、アーティスト和の魅力を最大限に引き上げている。アップテンポで元気に歌うロックも、静かにしっとりと聴かせるバラードも、懸命な和さんの歌声は脳天から浸透して心酔するように痺れる。

全てにおいてこれだけの才能を兼ねている和さんだが、偉そぶらず気さくな人柄も大好きだ。

和 -IZUMI- 』のYouTubeチャンネルでの「お茶の子さいさい」はトークの面白さと和さんのユーモア溢れる人間的魅力が最高に良い。

ライヴで歌う和さんは、メチャクチャカッコイイのだけども。

トークの時と歌う時との可愛らしいギャップも和さんがファンに愛される大きな魅力。 

CDプレイヤーにセットして初めて聴く時のドキドキ感は、せっせとアルバイトで稼いだ学生時代と等しく、幾つになったって色褪せたりしない。

力強い言葉も優しい心も、和さんの感受性は少女のように儚く、逞しい母のような包容力がある。

NEWアルバム『放浪癖の星屑』は、新曲や数年前に作った曲、ライヴでお馴染みの曲もあり、聴き応え満載の逸品だ。

一曲目『まっさら』では「昨日よ、さよなら、私は歩いていく」と歌い出して、『WANDERLUST STARDUST(放浪の星屑)』では「これから始まることをワクワクしながら楽しもう」と紡ぐ。『人間ゲーム』は「歩けば歩くほどに道に迷い 抜けたと思えば穴に落ちて」と人生の迷いが綴られ、『夏の涙』は「わたしはどこへ行こうとしてるの?」と吐露する。「窓の外に広がってる世界には 同じように泣いている世界がいるはず」と『マーガレットは宇宙を見た』で訴えかけ、『HOME』で「なんのために頑張ってたのかと泣く前に ねぇ少しだけ休みませんか」と元気づけてくれるのだ。『ちょっと待って BABY』の「楽しかったことばっか思い出しちゃって 悲しいことのほうが山ほどあるのに」にが深く刺さり、「小さな声で未来を歌おう きっと何かが待っている」と『夜明け前』で希望を見出す。『心配性のネガティブポケット』の「大丈夫って言われたいのに ほっといてって吐き捨てた 手を出されたら噛みついてしまうかも」と繊細な葛藤が胸を締め付け、ラスト10曲目『NEW WORLD NEW DAY』は「頑張らなくていい 私は私 ありふれたってそれが私だし 私にしか出来ないことをひたすらに 探し続けるよ」と歌うのだ。

全10曲で彩られたNEWアルバム『放浪癖の星屑』は、この数年の等身大の和が色濃く映し出されている。

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