最近、映画を観るペースが遅くなっている。
ドラマを観たり読書したりしている時間もあるから、映画をあまり観れていない。
ペースを上げて色々観て行こうと思います。
今回観た映画は、観る前の期待値から大きくダウンしたものが多かった。
その中でも、塚本晋也監督の『野火』だけは良かった。
戦争の生々しさや残忍さが想像力を超えて自分に迫ってくる。
それではレビューをさせていただきます。
『アットホーム』 期待ハズレだった。 悲劇に酔いしれすぎた。 監督:蝶野博 出演:竹之内豊, 松雪泰子, 坂口健太郎,黒島結菜, 池田優斗 |
ワケありの人たちが集まって疑似家族を演じるのはわかっているのだが、「ワケあり」の部分をメインに描かれても困る。
「ワケあり」の部分をキッカケとして、そこからもっとドラマを繰り広げて欲しかった。
ドラマもあるが、ちょっと弱い。
皆、悲劇に酔いしれ過ぎて、残念ながら感情移入できない。
「ワケあり」の部分を短くして、ドラマを膨らませて、家族の絆を描いて欲しかった。
『僕だけがいない街』 アニメ版の方が100倍面白い。 スリリングな要素なし。 監督:平川雄一朗 出演:藤原竜也, 有村架純,石田ゆり子, 杉本哲太 |
途中までは、よく出来ているなぁと思っていた。
アニメ版の印象があるので、実写版を客観的に観るのが難しかった。
少年時代にタイムスリップする際、外見は少年で中身は大人であるはずなのに、あまりにも重要なところで中身まで少年になってしまう。
「バカだなぁ」としか思えない。
アニメでは、しっかりと描かれているにも関わらず。
二時間で表現するというのは難しい物語だ。
アニメ版ではスリリングで続きが気になったところも、実写版ではあまりにも単調に展開される。
実写版ならではのラストを作るのもイイと思うが、なかなかの残念なラストであった。
最後に視聴者をムカつかせるって何なんだろうな。
「一番肝心なところでリバイバルせえへんのか!?」と思った。
『野火』 戦争の残忍さと狂気に 目をそむけたくなる。 監督:塚本晋也 出演:塚本晋也, リリー・フランキー,中村達也, 森優作 |
少数のキャスト、スタッフ、低予算で作ったであろう戦争映画が、戦争を体験していない者にもあまりにも残忍で過酷な疑似体験をさせる。
銃弾に倒れた兵士はぐっちゃぐっちゃになる。
汗、血、うじ虫、それは脳裏に焼き付けるほどに迫ってくる。
精神が窮地に追い込まれた時、理性を保てるだろうか。
極限の中で、生きる。そして、殺し合う。
誰が悪いとか、誰かを責めるとかではない。
こんな悲惨な状況を生み出した戦争が憎い。
塚本晋也監督は綺麗ごと抜きで描いた。
映画として決して「面白い」とは言えない。
だが戦争映画の描き方として残虐さを見せることから逃げないのは、二度と戦争を起こしてはならない大切なメッセージなのだ。
『神様はバリにいる』 前半はダメだけど後半はイイ。 ギャグはつまらない。 監督:李闘士男 出演:堤真一, 尾野真千子,ナオト・インティライミ, 菜々緒 |
堤真一演じる「アニキ」という役柄は、実在していて、ドキュメンタリーを観たことある。
実在のアニキの方が存在が面白い。
コメディタッチにするのはイイのだが、そのコメディ部分が全部つまらなかった。
冒頭で女性が自殺をしようとしているが、何だか軽い。
そこは軽く見せちゃダメだろって思う。
悲壮感溢れる女性がアニキと出会うことにより、変わっていくというのなら絶対に軽く描いちゃダメ。
ナレーションでのツッコミの手法も寒い。
ドラマでもよくあるが、ナレーションでのツッコミって全然面白くない。
面白いのは「ちびまる子ちゃん」だけ。
前半はとにかく観るのがキツかった。
後半は良かった。
うまく行き過ぎの話なのだが、前半のつまんないギャグばかりよりは全然良かった。
アニキの魅力は人間味だと思うので、寒いギャグを見せるよりも人間ドラマを見せることで伝わる。
堤真一をコミカルな役にさせる作品が多いが、どうしてもカッコイイ。
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