名作という名作を未見のままでいた作品が多いので、まだまだ観るものがいっぱいある。
『ビニー/信じる男』 実在のボクサーのカムバック物語。 ドラマチックな過程を端折り過ぎた。 監督:ベン・ヤンガー 出演:マイルズ・テラー, ケイティ・セイガル,アーロン・エッカート, キアラン・ハインズ |
実在するビニー・パジェンサというボクサーの物語。レンタルしたDVDの予告編を観て、観たくなった。
1980年代から90年代前半にかけて、IBF世界ライト級、WBA世界スーパー・ウェルター(ジュニア・ミドル)級の2階級制覇を達成して、その直後に交通事故で首を骨折し瀕死の重傷を負ったが、名トレーナーのケビン・ルーニーとともに、再び世界王者を目指すという物語。
歩くのも困難と言われた中で、また世界チャンピオンを目指して挑戦することがスゴイ。
ビニーは何よりも強靭な精神を持っていて、周囲が無理だと言っても、自分を信じてカムバックする。
あまりにもドラマチックな物語。
臭すぎてもイヤだが、端折り過ぎてもダメで、物語をちょっと端折り過ぎた感がある。
歩行困難と言われていた割りには、次のシーンでは「あれ?歩いてるやん!」みたいな。
大事なドラマを端折っているので、猛スピードで復活する。
実際に大事なのは復活するまでの道のりなはずなのに、そこを省くから感動もそこそこ。
ノンフィクションと知っているからこそ胸を打つ映画ではあったが、自分も頑張ろうと思わせてくれる映画である。
『スカーフェイス』 悪者の成り上がりストーリー。 アル・パチーノ、最高です! 監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:アル・パチーノ, ミシェル・ファイファー,スティーヴン・バウアー |
チンピラから大金持ちに成り上がっていく物語は痺れる。
野良犬のように、誰にでも吠えて噛みつく。
アル・パチーノの表情が最高にイイ。特に目が。目が座っている時の表情が何ともイイ。
キレた時の表情も最高。
銃撃シーンもカッコ良かった。
「静」から「動」へと、「沈黙」から「銃撃」へと変わる演出は惚れ惚れした。
文句なしの満点!最高!!
『仁義の墓場』 この世代の役者の存在感ハンパない。 素晴らしい役者の宝庫。 監督:深作欣二 出演:渡哲也, 梅宮辰夫, 多岐川祐美, 郷鍈治 |
渡哲也が1941年生まれで、本作が公開したのが1975年だから、当時34歳。
この世代の人たちの顔つきって、重厚感があって存在感がある。
ヤクザ映画にはピッタリ。チンケな恋愛映画に出るような顔つきではない。
今の世代の役者さんが演じても、学芸会にしか見えない。
北野武監督の『アウトレイジ』にしても、やはり年齢層がこの世代の人たち。
今の30代では、この貫禄は出ない。
素晴らしい役者の宝庫。
『アンタッチャブル』 この時代の世界観が好き。 デ・パルマの演出もスゴイ。 監督:ブライアン・デ・パルマ 出演:ケビン・コスナー, ショーン・コネリー,チャールズ・マーティン・スミス |
デ・ニーロのアル・カポネは必見。
昔、デ・ニーロが好きで、『タクシー・ドライバー』『レイジング・ブル』『キング・オブ・コメディ』『ケープ・フィアー』『フランケンシュタイン』『ザ・ファン』など、デ・ニーロが痩せたり太ったり、筋肉ムキムキになったりしてる映画を好んで観ていたけども、『アンタッチャブル』をしっかりと観ていなかった。
『スカーフェイス』のアル・パチーノとブライアン・デ・パルマ監督作品ということもあって観てみた。
この当時の時代の世界観がすごく好き。すごく画(え)になる。
アメリカでは禁酒法で1920年から1933年まで消費のためのアルコールの製造、販売、輸送が全面的に禁止されたのだから、そりゃ犯罪も増えるわなぁと思う。
法律で禁止されているものに手を出すから犯罪になるわけで、もしも日本で禁酒法が施行されたらバンバン法律違反をして犯罪者増えるだろう。
僕は禁コーヒー法が出来たら犯罪者だ。隠れてコーヒーを裏社会から手に入れて、コーヒーを飲んじゃう。
ってか、そんなことよりも銃規制しろよ。
とにかく映画の雰囲気や演出が、素晴らしく良かった。
ベビーカーの名シーンも最高。
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