実写版の『ぼくらの七日間戦争』は子供の頃にテレビで観たような記憶があるが、懐かしい作品が劇場アニメとして制作された。
『ぼくらの7日間戦争』 高校生は年齢的に大きいかな・・。 しかし、意外な展開でのけぞった。 監督: 出演:北村匠海, |
1988年に実写映画化もされた『ぼくらの七日間戦争』の、宗田理による同名ベストセラー小説を新たにアニメーション映画化。
実写映画版では、仲間たちを鼓舞する学級委員・中山ひとみを好演した宮沢りえは、長いポニーテールにジーンズというカジュアルな出で立ちで鮮烈な存在感を放っていた。
1988年実写版『ぼくらの七日間戦争』 |
原作者の宗田理さんは現在(2020年6月11日)92歳であり、現役で「ぼくら」シリーズの新作を書き続けている。
シリーズ累計発行部数は2000万部超!すげ~!!
第1作の刊行から約35年経った現在までの間に40作を超える続編が発表。
また主人公の菊地英治や中山ひとみは中学生から高校生、大学生、そして大人へと成長していく姿が描かれている。
『ぼくらの七日間戦争』 |
原作から約30年の歳月が流れた2020年の北海道を舞台にした新たなる「7日間戦争」。
アニメシリーズ『ドリフェス』などの村野佑太が監督。『コードギアス』『甲鉄城のカバネリ』シリーズなどの大河内一楼が脚本。
主人公・守役に北村匠海、綾役に芳根京子が声を務めて、さらに実写映画版で宮沢りえが演じた中山ひとみが30年後の姿で登場して、宮沢が再び同役を担当。
2019年製作/88分/G/日本
配給:KADOKAWA、ギャガ
いつも読書をしている高校生の鈴原守は、隣に住んでいる幼なじみの千代野綾に恋心を抱いている。
しかし、綾が1週間後に東京に引っ越すことがわかり、17歳の誕生日をこの街で迎えたかったという綾の本音を聞いた守は、彼女と駆け落ちしようと決意。
そこに綾の親友の山咲香織や人気者の緒形壮馬たちが加わって、みんなで古い工場に隠れることとなった。
少年や少女たちが集まって自分たちの世界で生きるっていう、そういう物語は結構好きなのだ。『スタンドバイミー』とか少年たちが冒険に出たりするのも好きだし、『漂流教室』で学校が異世界に漂流するとか、そういうのが好きである。
実写映画の『ぼくらの七日間戦争』は子供の頃にテレビで観たような気もするが内容は覚えていない。このアニメ版をきっかけに実写版を観たくなった。
ただアニメ版の『ぼくらの7日間戦争』は、高校生たちによる大人たちへの反抗だからね。ちょっと年齢的に大きい。登場するキャラクター達は随分と可愛らしいけど、暴走族とかヤンキー達とか見た目は違うけれど、それぐらいの威圧感があってもおかしくない年頃である。
実写版のように、中学生とかの物語なら可愛げもあるけど。まぁまぁ大人のヤツらが立てこもってもねぇ・・・。
やっぱり高校生の物語にするよりは中学生という設定の方が面白味はあった。もっと子供である方が、立てこもって大人たちに反抗する物語にワクワクしたな。
素朴な疑問だけども、風呂とかトイレとかどうしていたんだろうな。結構、臭いだろうに。
実写版とアニメ版では物語は別モノだけど作品は繋がっていて、宮沢りえ実写版の役柄と同一人物として出てくる。そういうサービス精神は凄くイイ。
アニメ版は現代に置きかえてスマホやSNSが登場したりする割に、千代野綾というヒロインの父親の設定があまりにも古過ぎやしないか。「目上のものに従うやつが大人だ」とか、秘書にパワハラしたり、昔の悪代官ばりにイヤなヤツなんだけど、その設定がニ、三十年前のアニメを観ているようで古臭かった。
主人公の守が彩に告白するシーンでの意外な展開では、のけぞったね。これこそ「意外」である。この意外な展開を描きたかったから高校生という設定にしたかったのかもしれない。まさか、彩が女の子に告白するなんてことは夢にも思わない。このシーンはこの映画の中で一番面白かったし、強烈なインパクトがあったので忘れることはないだろう。
かなり強引な展開もあったりしたが、告白のシーンと宮沢りえの登場という大いなる見どころは良かったというところで、「カット、カット」。
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