久しぶりのゴジラ鑑賞。
『メカゴジラの逆襲』 チタノザウルスも登場! サイボーグ少女の悲哀とメロドラマ。 監督:本多猪四郎 出演:佐々木勝彦 藍とも子 平田昭彦 |
“メカゴジラ”シリーズの第二作目。
第一作で破壊されたメカゴジラであったが、地球征服を企む宇宙人によって復元修理され、ゴジラと対決する。
『決戦!南海の大怪獣』の本多猪四郎が監督、『エスパイ』の中野昭慶が特撮監督。
高山由紀子が脚本、撮影は富岡素敬。
1975年製作/83分/日本
配給:東宝
メカゴジラの残骸を調査していた潜水艇・あかつきが「恐竜」という言葉を残して消息を絶った。
原因は、15年前に学会を追放された真船信三博士によって操られるチタノザウルス。
博士のコントロールシステムに目をつけたブラックホール第三惑星人は、実験中に死んだ博士の娘・桂をサイボーグ手術によって甦らせる。
その代償としてメカゴジラの修復させて、メカゴジラIIとして復活させたのだ。
前作で野望を阻まれたブラックホール第3惑星人は、その真船博士と手を組みでメカゴジラを修復。
「逆襲」という言葉の響きってのはイイなぁ。なんか面白いことが起こりそうでワクワクする。
そんな『メカゴジラの逆襲』であるが、おっとどっこい出番が多いのはチタノザウルスというワケのわからない怪獣である。
1975年に制作された本作であるが、この時代の日本人って、本当に宇宙人を描く時のクオリティーをこれでイイと思っていたのであろうか。
「カッコイイ!!」と本気で雄叫びを上げていたのだろうか。
1975年の日本人のセンスが疑われる。
ちなみにスタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』は、1968年の製作である。
比較するべきことではないかもしれないが、それにしてもコントを観ているかのようなダサさである。
本作では、ローアングルのショットと真上からのハイアングルのショットが気になった。
下から怪獣を撮れば、怪獣と空の構図が成り立つ。
その他の対象物や背景等を省いて撮影すれば、巨大な怪獣の被写体をカメラアングルだけで演出することが出来るのだ。
ハイアングルでの撮影も同じく怪獣と地面だけを撮ることによって、人間サイズの視点を無視することが出来るのだ。
本作では何と言っても、サイボーグ少女の悲哀とメロドラマが見どころである。
ある意味、チタノザウルスよりもメカゴジラよりも目立っているのだ。
悲しき宿命を背負い、物語の結末に重要な役割を果たすサイボーグ少女に我々の運命は託されているのである。
おかしな宇宙人やメロドラマ、それを含めてゴジラ映画は楽しいのである、といったところで「カット、カット」。
この記事へのコメントはありません。