「化化」シリーズだ。
前作の「卍」では化化と退治しに来た男の一騎打ちを描いたが、本作の「乂」では、バケモノ退治を[術]を使って退治する男との対決である。
言うならば、陰陽師みたいなヤツが、バケモノ退治に来たのである。
こうなってくると、「化化」シリーズも日常感というものがなくなってきた。
当初は、日常の中の生活に訪れるバケモノとして描いていたが、シリーズ化をしていくにあたり、その物語では描くネタが枯渇してしまう。
だから「卍」では、バケモノ退治をしに来た男との対決を描いた。
そして本作では、どう描くか?を考えた時に、陰陽師的な術を使った者との対決の物語が浮かんだのである。
その者が、どれだけの術を使えるのか?オープニングでは化化と異なる別のタイプのバケモノを登場させて、陰陽師と対決するところを描くことにした。
バケモノ退治をする者の術の凄さが、次は化化へと向けられるのである。
今回、対決のロケ地も思案した。
当初は「湖のほとり」での対決を考えていたが、撮影の二日前あたりに「滝」が浮かんだのである。
「滝」の前で、向かい合う化化と陰陽師。
なかなかイイ画(え)である。
その風景を見せることも、映画の映像体験を感じるのに都合のイイ、シチュエーションなのだ。
とは言っても、全編グリーンバックでの撮影であるから、背景と人物を合成していく手間暇はなかなか大変であった。
今回は登場人物も多かった。
メインとなるのは化化と陰陽師。そして、オープニングに登場するバケモノ。湖のほとりでイチャイチャしている男女のカップル。
なんと一人五役ものの人物を演じているのだが、その内の二役はバケモノで、一役は女性という、自分のバカさが大いに溢れ出ている作品なのである。
前作の「卍」は比較的にラクな撮影と編集であったが、本作の「乂」は手間暇がかかり、たった数分の映画ではあるが、いつもよりは少々時間がかかってしまった。
さて、「化化」シリーズも今後どのように展開していくのであろうか。
もう対決していく展開も難しい。
なんせ一人で演じるわけだから、その制限の中で発想をしていかなければいけない。
まぁ、そんなに長くは続かないシリーズであろう。
何か思いついた時に、また次作の物語を撮ろう。
ということで、『化化 乂 – BAKEBAKE GAI – 』をご覧下さいませ。
『化化 乂 – BAKEBAKE GAI – 』
上映時間5分 |
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