突然、武田鉄矢さんの『刑事物語』を観たくなり、DVDをレンタルして観ることに。
『刑事物語』 人情派のドタバタアクション。 武田鉄矢の個性が炸裂する! 監督:渡邊祐介 出演:武田鉄矢,有賀久代,樹木希林 |
片山蒼(武田鉄矢のペンネーム=サンリオ刊)の原作を映画化。
『新宿馬鹿物語』の渡辺祐介と武田自身が脚本化、監督は渡辺祐介。
撮影はTV出身の矢田行男。
1982年製作/110分/日本
原題:Detective Story
配給:東宝
ガサ入れ失敗のとばっちりを受けて、博多署からの転属を命じられた刑事の片山元。
片山は知り合った聾唖の風俗嬢・ひさ子の身柄を引き取って、静岡へと向かう。
南沼津署に赴任した片山は、そこで連続殺人事件の捜査に加わる事になった。
ボサボサの長髪に膝の抜けたズボンと、冴えない姿の片山ではあったが、実は中国拳法・蟷螂拳の使い手だったである。
最高の個性派だろう。男前ではなくても主役を張り、人情に厚く正義感が強くて、それでいてドジでもあり笑える。
武田鉄矢さんが拳法を使って大暴れするという刑事ものは、面白いに違いない。
子供の頃、テレビでよく放送されていた本作だが、何故か突然観たくなってDVDを借りて観た。
本作では、武田鉄矢さんの痛快なアクションシーンが満載である。
まさか金八先生が、こんなにアクションをしてくれるなんて嬉しい限りのサービスである。
失礼な話ではあるが、手足の短い「ずんぐりむっくり」なブルース・リーとは真逆な体型で「あちゃ~!!」と雄叫びを上げている武田鉄矢さんは非常に愉快である。
現代のアクション映画では非常に動きがスピーディーで、主人公はまるで正義のヒーローのように完全無欠で相手を倒してきくのだが、『刑事物語』は目で追えるほどの、どんくさい動きで相手をチカラ技でねじ伏せていくのだ。
若かりし頃の樹木希林さんの登場も嬉しくなる。
また事件を解決するだけのドラマにせず、人情派である武田鉄矢さんの決してカッコ良くない恋愛ドラマも描かれている。
そう、従来のカッコイイ刑事ものとは、逆転の発想で繰り広げられる主人公の存在は素晴らしい。
何とも貴重な役者である。
それにしても、この時代は個性派な役者さんが豊富で羨ましい限りである。
そういえば本作に出演していた田中邦衛さんも実に個性的である。
また『刑事物語』シリーズを追いかけていこうと思う、といったところで「カット、カット」。
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