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映画『フォーリング・ダウン』ネタバレ・あらすじ・感想。

白そうな『フォーリング・ダウン』を観た。

『フォーリング・ダウン』
家族を想い、妻を愛し、娘の感誕生日を祝いたい。
純粋が故の正義感が男をクレイジーにさせる。
監督 : ジョエル・シューマカー
出演:マイケル・ダグラスロバート・デュバルバーバラ・ハーシー

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解説

 
日常生活に疲れた平凡な男が理性を失い、数々の事件を起こしていく姿を描いたマイケル・ダグラス主演のサスペンス・スリラー。

フラットライナーズのジョエル・シューマカーが監督。

本作がデビュー作となるエブ・ロー・スミスが脚本。

 

1993年製作/アメリカ
原題:Falling Down
配給:ワーナー・ブラザース映画

 

あらすじ

 
非常に厳格であり几帳面な自分の価値観をハッキリと持った男が、ある日突然、渋滞する道路に車を乗り捨て歩き始めた。

別れた妻の元にいる幼い娘に電話をするために、両替してもらおうと入ったコンビニエンス・ストアで、邪険にされたことから、彼の怒りは爆発する。

些細な出来事から、やがて市民を震え上がらせる事件に発展していくのであった。

 

感想

 
堅物の男がブチ切れる映画という設定だけで期待値が上がる。

彼の状況を取り巻く全てが何故か「彼をイライラさせる出来事」ばかりで、彼のブチ切れには共感出来る節がある。

もちろん殺人にまで発展することは許されないが、そんな彼のブチ切れを観てスッキリする人も多いのではないだろうか。

日本でも日常にイライラしたサラリーマン(サラリーマンでなくても)の方は多いだろう。

満員電車に揺られて、険しい顔をしながら、ほんの些細なことで舌打ちをしながら、イライラを募らせたサラリーマンがいつ怒りを爆発させてもおかしくない。

そして、そのほとんどが自分が悪いとは思っていることはなく、社会や身の周りの人たちに敵意を向けるのである。

本作を観ながら、主人公の狂気に「自分の理性と建前と本音」を重ね合わせながら、崩れ落ちそうな危うさと共感に、複雑な想いを掻き立てられるのだ。

 

最初はバットを振り回して暴れる行為から、バッグに詰まった銃を持ち出して、遂にはバズーカーまで手に入れてぶっ放す始末。

本当はただ純粋に家族を想い、妻を愛し、娘の誕生日をお祝いしてあげたいだけなのに、何故かうまくいかない。

世の中のデタラメが彼をクレイジーに豹変させていく。

もしも世の中が彼に優しかったのなら、彼は心穏やかに笑顔で過ごせていたのかもしれない。

そう思うと彼に同情する気持ちも芽生える。

それにしてもマイケル・ダグラスのぶっ壊れた演技が最高に良かった。

一見フツーなオヤジが、キレて暴走していく様子は非常に楽しく愉快である。


また退職間近の刑事のドラマも並行して流れて、最終的にマイケル・ダグラスと対峙する結末も非常に良かった、ってなところで「カット、カット」。

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