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映画『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』ネタバレ・あらすじ・感想。

うしようもない刑事が主人公の映画を観た。

『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』
どこまでもクズな主人公。
愚かな男の結末。
監督:アベル・フェラーラ
出演:ハーヴェイ・カイテル, ゾーイ・ルンド, ヴィクター・アーゴ

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解説

 
1992年のカンヌ映画祭での上映後に、そのショッキングな内容から賛否が分かれた問題作。

ニューヨーク・インディーズ派のアベル・フェラーラ監督が、ハーヴェイ・カイテルと組んだ人間ドラマ。

脚本はゾーイ・ルンドが担当。

1992年製作/アメリカ
原題:Bad Lieutenant
配給:日本ヘラルド

 

あらすじ

 
血生臭い事件が続発するニューヨークを巡回する警部補のLTは、毎日を悪徳の中で過ごす暴力刑事。

パトロール中に見かけた売人に麻薬をせびり、ノミ屋を通して巨額の金を野球の試合に賭けるなど、酒とドラッグに溺れていた。

交通違反に引っ掛かった若い娘にワイセツな行為を働いたり、ジャンキーの愛人に通いつめる毎日を送っていた。

彼がある日出会った1人の尼僧が暴漢にレイプされながらも犯人を許すと語り、彼女のその言葉と眼差しに、彼は次第に混乱をきたしてゆく。

 

感想

 
あまりにもどうしようもない刑事でカネとドラッグに溺れており、オープニングシーンでは二人の息子と一緒にいるシーンを描くことによって、この刑事の表と裏の顔の対比を見せている。

息子たちに対しても愛想は全くなくイヤな親父であろうと想像出来るが、厳格な父親であり刑事という堅い職業に就いている社会的には一見しっかりとした男に映るだろう。

物語が進むにつれて、この男のどうしようもないクズっぷりがどんどん披露されていくのだ。

この体型には笑えた。腹が出ているようでスゲー腹筋が割れている。メタボに見せかけて筋肉の鎧に覆われている不思議な体型に笑いがこみ上げた。

自分の権力を自由に使い、悪事に手を染めながら、それでも心の底にある良心は痛んでいた。

だけど巨額のカネをギャンブルで負けたことで、その絶望に悶絶するしかない。

快楽に溺れたことによって自ら破滅の道へと突き進んでいったわけだが、ギャンブルに勝って大金を手にしたとしても結果は同じであっただろう。

そのカネで幸せになることはない。

大金を手にしていたら、男は狂いに狂っていただろう。

どこまでもクズに徹した男の行動が次から次へと展開される物語は、関わりたくはないが観ている方としては楽しめた、といったところで「カット、カット」。

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