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映画『ヒッチコック/トリュフォー』ネタバレ・あらすじ・感想。

匠アルフレッド・ヒッチコックに、フランソワ・トリュフォーがインタビューを敢行したドキュメンタリー映画『ヒッチコック/トリュフォー』を観たのだ。

『ヒッチコック/トリュフォー』
多くの映画監督に影響を与えたヒッチコック。
映画術の秘密が暴かれる。
監督:ケント・ジョーンズ
出演:マーティン・スコセッシウェス・アンダーソンデビッド・フィンチャー

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予告編

 

 

解説

 
フランソワ・トリュフォーによるアルフレッド・ヒッチコックへのインタビューを収録した、『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』を題材にしたドキュメンタリー。

定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー

フランソワ トリュフォー (著), アルフレッド ヒッチコック  (著), 山田 宏一 (翻訳)

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本書は「映画の教科書」として長年に渡り読み継がれている。

『大人は判ってくれない』『突然炎のごとく』などのヌーベルバーグの名匠フランソワ・トリュフォーが聞き手となって、インタビューが行われた1962年当時のヒッチコックとトリュフォーの貴重な音声テープを公開。

ヒッチコックを敬愛する10人の名監督たちにインタビューを敢行。

登場するのは、マーティン・スコセッシ、デビッド・フィンチャー、黒沢清、ウェス・アンダーソン、リチャード・リンクレイター、オリヴィエ・アサイヤス、ピーター・ボグダノヴィッチ、アルノー・デプレシャン、ジェームズ・グレイ、ポール・シュレイダー、の10人。

時代を超越したヒッチコックの映画術を新たな視点で紐解いていく。

ニューヨーク国際映画祭のディレクターを務めるケント・ジョーンズが監督。

日本語字幕は『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』の翻訳を手がけた映画評論家・山田宏一氏が担当。

2015年製作/80分/G/フランス・アメリカ合作
原題:Hitchcock/Truffaut
配給:ロングライド

 

あらすじ

 
書籍『定本 映画術 ヒッチコック/トリュフォー』としてまとめられたヒッチコックへのインタビューの音声をベースに、非凡な撮影法や演出法を検証していく。

ヌーベルバーグの旗手として活躍していたフランソワ・トリュフォーは、1962年、尊敬しているアルフレッド・ヒッチコックへのインタビューを敢行。

マーティン・スコセッシ、リチャード・リンクレイター、黒沢清、ウェス・アンダーソンをはじめとする映画作家たちへのインタビューを交えて、ヒッチコック映画の先鋭性や影響に迫る。

 

感想

 
ヒッチコックの映画術の謎について語られている本作だが、マーティン・スコセッシやデビッド・フィンチャーのほか、日本では黒沢清監督を含めた10人の映画監督がヒッチコックについて語っている。

10人の映画監督たちはヒッチコックから多大な影響を受けていて、ヒッチコックの偉大さに改めて気付かされるのだ。

個人的に感銘を受けたのは、ヒッチコックの絵コンテの上手さ、精密さである。

ヒッチコックは絵コンテを重要視しており、「絵コンテを描き上げた時点で映画は完成している」と言っている。

絵コンテを描き上げた時点でヒッチコックにとっては、映画の撮影は「ただ絵コンテ通りに撮るだけ」なので退屈なものであるらしい。

それ程までに絵コンテの時点で練りに練り上げているからこそ、ショッキングなカメラワークやカット割り、多くの印象に残るシーンを作り出すことが出来たのだ。

本作ではヒッチコックの貴重な肉声を聴くことが出来て凄く有難いことだが、その映画術について語られていることが非常に喜ばしい。

「映画は観客のためのものだ」と語るように、観客を驚かせること、観客を喜ばせること、大衆に受けることをヒッチコックは考えて、その全てを映画に注ぎ込んだ。

本作でのトリュフォーのインタビューがとても心地良い。

ヒッチコックをリスペクトしていることが、トリュフォーの姿勢から滲み出ているのである。

ヒッチコック作品を色々と網羅した後で、また本作を再見してみたいと思った、といったところで「カット、カット」。

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