TVドラマ版が面白かったので、映画版『映像研には手を出すな!』を観たのだ。
『映像研には手を出すな!』 長ったらしい不必要な総集編。 映像研の名に泥を塗るな! 監督:英勉 出演:齋藤飛鳥 梅澤美波 山下美月 |
アニメ制作を志す女子高生3人組の青春を描いた大童澄瞳の同名コミックを、人気アイドルグループ「乃木坂46」の齋藤飛鳥、山下美月、梅澤美波の共演で実写映画化。
主人公・浅草みどりを齋藤飛鳥、アニメーターを目指すお嬢様・水崎ツバメを山下美月、プロデューサータイプの金森さやかを梅澤美波が演じる。
小西桜子、グレイス・エマ、福本莉子、高嶋政宏らが共演。
『あさひなぐ』などの英勉が監督を務める。
2020年製作/113分/G/日本
配給:東宝映像事業部
芝浜高校では413の部活動と72の研究会・学生組織を大・生徒会が運営しており、アニメ好きで想像力豊かだが人見知りの浅草みどり(齋藤飛鳥)と、彼女の友人で金儲けが好きな金森さやか(梅澤美波)は、カリスマ読者モデルでアニメーター志望の新入生・水崎ツバメ(山下美月)と出会い「映像研究同好会」を結成。
彼女たちは大・生徒会に立ち向かいながら、アニメーション制作を開始する。。
TVドラマ版が面白かったので、映画版を観ることに。
オープニングはドラマ版のおさらいシーンが多く、「おいおい総集編的な感じの映画だったら観るのをやめようか」と落胆しながら観ていた。
総集編が思いのほか長く、映画を期待していた者にとっては「いらない、いらない」と邪魔でしかない。
TVドラマの映像を映画で長いこと使い回しておきながら「映像研」だなんて、恥を知りなさい。
ドラマ版を観ていない人への配慮なのか、映画の尺を伸ばすための愚作なのか知らないが、余計な総集編であった。
期待して観た映画版のスタート時から「これはダメかも」という印象が残り、全編を通して悪印象は拭いきれなかった。
ドラマで観れば面白かっただろう物語が、映画となると「何で、これをわざわざ映画にした?」と疑問を抱く。
[人気コミック×乃木坂メンバー]という図式でお金儲けを企んでいただけとしか思えない。
ヒットを目論むことは悪いことではない。劇中の金森氏もプロデュースに精を出し、アニメ作りと商売のことを真面目に考えている。
金森氏ならば、本作でドラマの総集編を流すことを却下するだろう。
浅草氏や水崎氏も、そんなノークリエイティブな映画に発狂するはずだ。
アニメシーンやCGは相変わらず良かったが、物語はパンチが弱く盛り上がりに欠けていた。
水崎ツバメのアニメ作りを制圧しようとする両親は「え?お前ら、そんなもんなの?」と言うレベルで、結構物分かりのイイ両親である。
一体今まで両親に何を怯える必要があったのか?
もっと派手にCGで大暴れして、もっと派手にアニメーションの世界を表現して欲しかった。
それが出来ないのであれば、わざわざ映画にする必要はなかった。
ドラマ版は面白かったが映画版はガッカリ、といったところで「カット、カット」。
この記事へのコメントはありません。