高橋一生×柴咲コウの連ドラ『インビジブル』を観たのだ。
『インビジブル』 アンバランスで絶妙なバランスのバディ。 志村とキリコが凶悪事件を解決していく。 演出 : 竹村謙太郎 , 棚澤孝義 , 泉正英 出演 : 高橋一生 , 柴咲コウ , 原田泰造 , 桐谷健太 |
TBS連続金曜ドラマで放送された、刑事×犯罪コーディネーターの異色バディによる前代未聞の犯罪エンターテインメント。
犯人逮捕への熱意が強い刑事を演じるのは、TBS連続ドラマ初主演となる高橋一生。
“インビジブル”と呼ばれる犯罪コーディネーターで、謎の女犯罪者を柴咲コウが務める。
「正義」代表の刑事と、「悪」代表の犯罪コーディネーターが異色のバディを組む。
2022年4月15日から6月17日まで放送。全9話。
渋谷の駅前広場で、多数の負傷者が出る爆発事件が発生。
警部補・志村貴文(高橋一生)が応援を待つ中、街頭ビジョンで新たな爆破予告映像が流れ「私が欲しいのは、志村貴文」と告げ、次の爆破の情報と引き換えに志村の身柄を要求。
志村が指定された場所に行くと、そこにいたのは謎の女・キリコ(柴咲コウ)であった。
高橋一生演じる刑事の志村と柴咲コウ演じる犯罪コーディネーターのキリコがバディを組み凶悪犯罪を解決していく物語で、第一話から中々見応えのあるドラマであった。
特に第一話ではキリコが登場する度に「モヘ~」という力の抜けた音楽が流れる演出は気になったが、キリコの登場も怪しく無邪気に志村に近づいていくシーンは今後の期待感を煽り楽しめたのである。
志村とキリコのバディがあらゆる凶悪事件を毎回解決していくのは清々しい。
志村とキリコのチグハグな掛け合いもアンバランスなようで、絶妙なバランスで良かった。
終始堅い表情の志村とは対照的に、変幻自在のキリコが表情や衣装を変えることで飽きさせない画作りが成されている。
無邪気に事件が起こることを楽しんでいたように見えたキリコが、物語が進行していくにつれてどんどん暗くなっていくのが気になる点ではあった。
特に弟のキリヒトが現れてからは暗い表情になり、性格もまともな優しいお姉さんになってしまったのは残念。
第一話の事件を楽しんでいたかのように笑っていたキリコが、キリヒトの犯罪に悲痛な表情を浮かべるのはキリヒトのキャラを立たせるためには必要なのだろうが、キリコの魅力がなくなってしまうのではないか。
劣悪な弟のキリヒトに胸を痛める気持ちはわかるが、キリコは笑みを浮かべながら無邪気に戦って欲しい。
警察にキリヒトと通ずる内通者がいる展開も物語をハラハラさせて、猿渡が内通者だったことで更に恐ろしい悪を見せていったのも良かった。
猿渡は第一話から執拗に志村に喰い付きイヤな存在だったが、本当にイヤなヤツであったのは裏の裏をかいた意外性も功を奏した。
しかし猿渡の立場になって考えれば、志村に近づきイイ人として親交を深め信頼関係を築いた方が志村を大きく裏切れたのではないだろうか。
このドラマではオネエ言葉を使うDAIGOが登場したり、緊張感あるドラマの中で少しばかりの「おふざけ」も用意されている。
志村の同僚で殺害された安野の妹は志村のことを「貴ちゃん」と呼び、観ていて何かと鬱陶しい存在と思ったのは自分だけだろうか。
『インビジブル』は海外ドラマ『ブラックリスト』のパクリだとも言われているが、日本のパクリドラマなんて幾らでもある話。『ブラックリスト』を観たことがないので、どこまでパクッているかは不明ではあるが、個人的には問題ナッシングで楽しめた、といったところで「カット、カット」。
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