敵は大人の自分。
荒井良二、彼の発想は自由だ。のびのびと、まるで子供が描くかのような絵を描いて人を魅了させてくれる。
ぶっとんでいる。絵本という概念さえぶっ壊している。ただただ発想豊かに絵を描き、思いもよらなかった作品を生み出す。えんぴつの線だって消しやしない。本当に子供が描いたのではないか?と思わす絵だ。
しかし、この人、本当はすさまじく画力がある。そこがまた憎らしい。
物語だって、その時の発想のようでしっかりとつながっていく。決してデタラメではない。
子供の自由さを己の中で暴れさせて、それでいて客観的な目を持っている。
その絵はデタラメのようで美しい。
見ているとワクワクしてきやがる。あっちこっちにワクワクする絵があって、まるで壁にいたずら描きしたかのような楽しさだ。
上手な絵を描けたらいいなとは思わない。そんな奴は腐るほどいる。
人の心を捕らえて離さない。そんな絵が描きたい。
荒井良二はまさに人の心を躍動させて、ぐわぁっしゃぁああああ!と捕らえて離さないのだ。
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