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短編映画『デスPAレート』一人で撮影した自主映画

「ぱ」と言ったら、殺します。

「ぱ」という言葉を言うと殺される、そんな映画。

デスPAレート


密室に監禁されて、勝手なるゲームが開始される。

「ぱ」と言ったら殺します。ルール。


・制限時間1時間。・5秒以上の無言禁止。

・質問に的確に答えること。

・質問とは無関係な意味不明な言葉を発しないこと。

見事クリアすれば、賞金1000万円です。

さてさて、そんな不条理なゲームが開始される。密室の中で「ぱ」と言ったら殺されるという状況で、果たして生き残ることが出来るのか?

それでも制限時間はたったの60分。長いと思うのか短いと思うのか自分次第だが、60分の制限時間をクリアすることが出来たのなら、賞金1000万円なので、時給1000万円ということを考えれば超短い時間だと考えられる。

時給1000万円なんて夢のようなゲームではあるが、失敗したら「死」というリスクがあるので、挑戦するかどうか悩むところである。

借金を苦に自殺しようと考えるぐらいなら挑戦してみようという動機にはなるが、そうでもない限りなかなか挑戦しようという踏ん切りがつかない。

宝くじの高額当選を夢見ている人達は、果たしてこのゲームに自らの意志で参加するのであろうか。

当たるかどうかわからない(確率的にはほぼハズレ確定)宝くじを買い続けてお金をドブに捨てて、同時にそこに費やした時間もドブに捨てる行為をひたすらに続けて生きていくのか。ゲームをクリアすることが出来たらたったの60分で賞金1000万円を獲るのか。一体どちらの方が効率的で有益であろうか。

でも殺されるのは恐怖だ。

制限時間60分といったって、体感時間はもっと何十倍、何百倍に感じるのかもしれない。

強烈なプレッシャーと極度の緊張感の状況の中で追い込まれた60分というのは、想像を絶するほどの地獄なのかもしれない。

しかし!しかし!だ。

苦痛の中での60分は凄く体感時間は長く感じるが、もしかしたら必死になっている時の60分は過ぎ去ってみれば「え?もう60分経ったの?まだ20分ぐらいだと思った」なんてこともあるのではないだろうか。

時間を持て余した退屈な時間を過ごす時は60分は凄く長く感じるけど、必死で夢中になっている時の60分なんてものは「ぱ」っという間、じゃなくて「あ」っという間ではなかろうか。

結局色々考えてみたが、答えが見いだせなかった。

ウダウダと意味のわからぬことを書いたが、この『デスPAレート』を観て、じっくりと考えていただきたい。そして自分にとっての60分、自分にとっての1000万円を、休日にコーヒーでも飲みながら友人と語り合って欲しい。

決して居酒屋での議論で口論となって暴論を浴びせて、楽しかったはずの60分を無駄にしないようにして頂ければ幸いである。

『デスPAレート』

上映時間7分10秒

 

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