今回観た映画はどれも傑作。

全てがオススメ。

「まだ観てなかったの？」と言われるのは僕の方だが、観て良かった作品たち。

白石和彌監督は、やはり描写が巧い。

狂気や暴力、その人間の日常の顔、表情、仕草、言葉、間の描写が巧く物語に深みがあり、観ている側に緊張感を持たせてくれる。

演じる役者陣も非常にイイ演技と存在感を出している。スリリングな蒼井優、見るからにヤバそうな阿部サダヲ、今にも暴発しそうな狂気を抱えたまま映画が進んでいくのだ。

エネルギッシュで乱暴でありながらも、計算された絵作りはスゴイ。真似しようとするとメチャクチャになりかねない。

若き日の山田辰夫にビビった。山田辰夫といえば長渕剛のドラマの常連で、もう亡くなってしまったが、こんな狂った役柄をしていたなんて知らなかった。

不良映画の小林勇貴監督作品も、本作に影響されているなぁと思うシーンが幾つかあった。

見事なキャスティングと森田剛がすごくイイという一方で、森田剛がどーしてもいじめられっ子に見えなかった点だけは引っ掛かった。やっぱりカッコイイので、イケているグループのリーダーの見た目なのに、イケてないいじめられっ子を演じることに違和感。その一点だけ目を瞑れば、後は完璧である。狂気や佇まい、アイドルを超越した演技がぐいぐい物語に引き込ませてくれる。

濱田岳もすごくイイ。あの雰囲気は、濱田岳ならでは。

監督の腕が良く、魅せるセンスは抜群！！

『死霊のはらわた』のサム・ライミ監督が、『スパイダーマン』等のメジャー作品を経て、またバカバカしい笑わせるホラー映画を撮ってくれた。

主演女優がとにかくかわいそうだが、この女もけっこう悪いヤツなので、イタイ目にあっても仕方ない。

呪いをかけてきたババアは、とにかく汚い。汚い入れ歯を外したり、口から変な液体出したり。

笑いどころ盛りだくさんのサービス精神旺盛で、サム・ライミ監督を改めて好きになる作品。