中島健太さんの最新画集が発売された。
今回は「僕物語」と題した自身の画家として生きていくエッセイも収録されている。
僕が初めて中島健太さんを知ったのは、ベッキーさんをモデルに描いた作品『呼吸』がテレビで紹介されているのを見た事がキッカケで、その作品に惚れて興味を抱くようになった。
7月にも中島健太さんの過去の画集を購入して、優美な色彩と構図に見惚れた。
今回の新作画集は発売前から予約注文して、特典のポストカードが3枚封入されており、ベッキーさんを描いた『呼吸』も付いていたので、現在僕の部屋ではベッキーさんが静かに呼吸している。
最新画集『WORKS OF KENTA NAKAJIMA』では、作品を通しながら、中島健太さんの想いひとつひとつが言葉と共に伝わってくる。
画家として生きていくために、ひたすら作品を描いてきたこと。「金のために描いてる」と揶揄されたこと。ギャラリーのオーナーが売り上げ金を全て持ち逃げしたこと。自身が七転び八起きしながらも、その全てを血や肉に変えていって、中島健太さんの画家としての「現在(いま)」がある。
中島健太さんの作品には透明感があり、優美な色彩と構図、穏やかな空気感が魅力的である。
作品『frozen time』シリーズには、同名の映画がある。主人公の美大生は「時間を止める」ことが出来る。彼は時間を止めて、好きなモデルを好きなだけ見つめてデッサンをする。画家としては誰もが夢見ることだ。
しかし時間は止められない。
だからこそキャンバスに刹那の美しさを留めて、刹那の永遠の命を持って欲しいと願うのだという。
刹那の永遠の命は、画家の一筆一筆に吹き込まれて、永遠の作品、永遠の物語になっていく。
中島健太 画集『WORKS OF KENTA NAKAJIMA』~ 画家として生きるために ~
完売画家『中島健太』の作品集と初エッセイ。 15年の画歴をまとめた作品集。これまでに描いた500点の中から厳選された作品約70点と作品への想い。また中島健太がプロの画家になるまでの道のりや苦労を描いた初エッセイ、風景画の技法紹介や活動紹介など現時点の中島健太が凝縮された一冊。 単行本: 80ページ |
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