鍋の季節になってきましたね。
寒くなってくると鍋が美味しいし、調理もラクですよね。
野菜やきのこに豆腐、魚をまとめて鍋の中に放りこんじゃう。
巷では「今夜は鍋食べよう」なんて会話が交わされて、必ず誰かが「え?鍋を食べるの?」なんて調理器具を食べるんだなんて、つまらない発言をして、「そうそう!鍋を食べるの、土鍋が美味いよぉ。バリバリ歯ごたえがあって」と意地になって返したりなんかしている光景を三日に一度は見る事になります。
それでは、映画のレビューを。
『がっこうぐらし!』 漫画実写化のアイドル映画。 簡潔な物語で見やすいのが良い。 監督:柴田一成 出演:阿部菜々実 長月翠 間島和奏
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漫画を実写化したという本作ですが、毎度のごとく漫画版もアニメ版も一切知りません。
単純に、学校内でのゾンビ映画という設定が興味を抱いたので観る事に。
本作はラストアイドルというアイドルグループが主演を務めている。
そんなアイドル映画ではあるが、確かにこの漫画の実写化となると、アイドルを起用するのが望ましい。
原作ファンの方々にとってどんな印象であったのかはわからないが、ラストアイドルのファンの方々には喜ばしい映画であったのではないだろうか。
内容は漫画版の実写化やアイドル映画という事もあって、演技はリアリティーもなくキラキラした感じではあったが、意外と見やすくサクサク観れた。コントやTVドラマを何気なく観ている感覚に近いのかもしれない。
漫画版ではどうだったのか知らないが、共学でありながら男子生徒が全滅してゾンビ化している事に疑問はあった。
女子生徒四人と保険室の女性教師一人だけが残ってるのは疑問である。男性教員もゾンビ化してしまったのだろうか。
映画を観ている限りは、そんなに強いゾンビではない。動きも遅いし、女子生徒のチカラでも打ち勝ってしまうぐらいのゾンビである。
男の生き残りがいてもおかしくない気はするが、可愛い女子だけが生き残ってサバイバルするというのが売りの設定だから、その設定に疑問を持っても仕方ないのか。
ゾンビ映画の割には、のんびりしたシーンが多く、「全然余裕やん」と思える感じになるのが残念なところ。
緊迫したスリル感がもっと演出されれば、のんびりした女の子どうしのひと時が活きてくると思う。
『半世界』 同級生三人の半世界。 友情と夫婦愛と親子愛。 監督:阪本順治 出演:稲垣吾郎 長谷川博己 池脇千鶴
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阪本順治監督の作品はあまり観ていないが、凄く好きなのはデビュー作である赤井英和主演の『どついたるねん』。
『半世界』では、稲垣吾郎、長谷川博己、渋川清彦の三人が同級生である事を通して、40歳手前のそれぞれのアラフォー人生、人生も世界も全部を見ていない半世界を生きている暮らしを描いている。
スーパーアイドル稲垣吾郎が髭をたくわえて田舎の炭焼き職人を演じていてる姿は、「凄いなぁ」と思うと同時に、「やはりちょっとカッコイイかな」と思う。
自衛隊上がりの長谷川博己もスマートでカッコイイが、渋川清彦が田舎の兄ちゃんを上手く演じている。
40歳手前の同級生それぞれが学生時代を懐かしみながらも、現在の立場や暮らしを懸命に生きている。
三人の友情、また稲垣吾郎の妻役である池脇千鶴との夫婦愛や、息子とのこじれた親子愛が、絶妙な時間の経過で描かれていて、観ている者の心理状態にもひしひしと迫ってくるものがある。
僕自身が登場人物との年齢が近いという事もあるのかもしれない。自分自身と離れた地に住む同級生の事を考えながら、映画と重ね合わせているのだ。
主役から脇役まで役者の演技も非常に良かった。
そして、エンディングロールが流れてる時でのシーンは感動的であった。
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