名作『片腕マシンガール』のリブート作、小林勇貴監督の『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』を観た。
『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』 小林勇貴監督の発狂。 ド派手なアクションと個性的なキャラたち。 監督 : 小林勇貴 出演:搗宮姫奈 花影香音 坂口拓 |
2008年に公開されたアメリカでもカルト的な人気を誇る井口昇監督の『片腕マシンガール』をリブートしたアクション。
スラム街を舞台にして、マシンガンの義手を着けた姉妹が臓器売買組織と戦う。
『全員死刑』などの小林勇貴が監督を務める。
アミ役をドラマ『3年A組 今から皆さんは、人質です』『レッド・ブレイド』の搗宮姫奈、ヨシエ役を『仮面ライダー鎧武(ガイム)』の花影香音、坂口拓、『映画 としまえん』などの北原里英をはじめ、根岸季衣、佐々木心音、矢部太郎、住川龍珠、石川雄也らが出演。
2019年製作/76分/R15+/日本
配給:アルバトロス・フィルム
貧しい住民たちが臓器売買組織ダルマ屋に肉体の部位を売りながら食いつなぐイシナリ地区。
幼少時から親に体を切り売りさせられていたアミ(搗宮姫奈)とヨシエ(花影香音)は、見世物小屋の舞台でアイドルとして活動していたが、その裏でヨシエは失った片腕に装着できるマシンガンで、自分や貧しい者を食いものにするダルマ屋の首領・青山ダルマ(根岸季衣)を倒そうとしていた。
手始めにダルマの息子を襲うが、彼女が差し向けた改造人間兵器ドリルブラシスターズに捕まってしまう。
名作『片腕マシンガール』のリブート作。監督は小林勇貴監督。
そりゃ、観たいでしょう。
SNSとか一切見ていなかった期間に劇場公開がとっくに終えていて、DVDまで出ているという情報もずっと知らなかった。
DVDの予告編紹介観ていたら『爆裂魔神少女 バーストマシンガール』の予告編が出ててきて「おおおぉっ!!」と興奮した。
『片腕マシンガール』も好きで、特に腕を天ぷらにされるシーンに大いに笑った。
小林勇貴監督作は自主映画時代の作品を渋谷のアップリンクという劇場で特集上映をした時に観に行って、その時に一緒に写真撮影していただいて『全員死刑』の前売り券にサインをしてもらったことがある。
そのサイン入り前売り券は、僕の映画を撮っているメモリーカード入れケースに入れてあり、著書も購入して読んだし、興味ある好きな映画監督の一人なのだ。
また映画に登場する殺し屋役のTAK∴さんも好きな役者だ。特に主演を務めた『RE:BORN』は好きな映画である。
プロデューサーの西村喜廣さんが監督した『蠱毒 ミートボールマシン』も非常に好きな映画だ。
本作はぶっ飛んだ設定と映像シーンと、ハチャメチャな世界観に彩られている情熱溢れたアクション映画であり、『片腕マシンガール』を小林勇貴監督の構築と味付けで激しく強烈なエンタメ作品に仕上げている。
小林勇貴監督の自主映画時代『孤高の遠吠え』にも見られるような演出・編集が本作にも活かされていて嬉しかった。
暴走族を紹介する時にテロップが出ていた手法や、独特の音楽の使い方、編集による早送りと、ワンカットでの長回し、どれも小林勇貴監督節が効いていて、お見事であった。
また自主映画時代の盟友たちが出演していることも嬉しい限りだ。
セットや美術の作り込み血しぶきやアクション、映像を観ているだけでも現場の大変さと、それを凌駕する情熱と熱気、しんどいけど楽しいんだろうなというモノが伝わってくる。
登場人物もド派手で個性的で面白い。
中途半端に描かずド派手に表現してくれた作品は観ていて心地良いものである。
ひとつ言うならば出来れば腕は切り落とさず、天ぷらで揚げる名シーンに代わった「何か」が欲しかった。個人的な要望ではあるが。
しかしながら何も考えずにエキサイティングに楽しめる作品であった、というところで「カット、カット」。
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