最高のカンフーアクションエンターテイメント『カンフーハッスル』を観た。
『カンフーハッスル』 見事過ぎるおバカなカンフー映画。 エンタメに徹した意気込みが嬉しい。 監督:チャウ・シンチー 出演:チャウ・シンチー, ユン・ワー, ユン・チウ, ブルース・リャン |
『少林サッカー』のチャウ・シンチーが今度も製作・監督・脚本・主演を担当してカンフー映画に挑戦したアクション・コメディ。
ユン・チウやユン・ワーら70年代香港アクションの名スタントマンたちが出演。
オマージュも盛り沢山である。
2004年製作/103分/香港
原題:Kung Fu Hustle
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
冷酷無情なギャング団“斧頭会”のメンバーを目指すシン(チャウ・シンチー)とその相棒(ラム・ジーチョン)は、貧困地区の豚小屋砦で小金を騙し取ろうとするのだが・・・。
こりゃ面白いわ。アクションとドラマとおバカさ加減がちょうどイイ。おバカがやや強めだが、それ以上にバカが過ぎると笑えなくなったり独りよがりになってしまう。調度イイ感じの笑えるおバカさが最高である。
主役であるチャウ・シンチーはなかなか主役としての顔を出さない。
後半は後半、かなり先の後半まで、うだつのあがらないイヤなヤツである。
カンフーアクションもアニメを観ているようで面白い。次々に登場する個性的なキャラクターと色んな技のレパートリーが、映画をどんどん面白くしてくれる。エンタメに徹した制作陣の意気込みが嬉しい。
いわゆる「強そうな人」を強い者にしない。「絶対に弱そうな人」を強い者として描き、壮絶なカンフーバトルを繰り広げるのだ。
研ぎ澄まされたカンフーの技のチカラを手に入れた時、人はそのチカラを「何のために」使うのだろうか。
「悪の道」へと突き進む者もいれば、「カネ」を稼ぐ者もいる。また飽くなき探求心で、ただただ自分よりも「強い者」を追い求めて生きる者もいる。
主人公のチャウ・シンチーはチンピラとして道を外れて生きていたが、強さを身に着けた(目覚めた)ことで、本来少年時代に持っていた優しい気持ちを取り戻して「自分の正義のために」戦うのだ。
カンフーアクションと人間ドラマとおバカさが究極に混ざり合って見事なエンタメ作品にした本作は、文句なしに面白いのであるといったところで「カット、カット」。
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