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映画『えんとつ町のプペル』ネタバレ・あらすじ・感想。

『えんとつ町のプペル』を劇場に観に行ってきた。

『えんとつ町のプペル』
西野さんを応援しているが、
号泣はしなかった。
監督:廣田裕介

出演:窪田正孝,芦田愛菜,立川志の輔
 

 

予告編

 

 

解説

 
お笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣が製作総指揮・原作・脚本、自身のベストセラー絵本『えんとつ町のプペル』をアニメ映画化。

絵本では描かれなかったえんとつ町の“本当の物語”を、世界中に多くのファンを持つSTUDIO4℃がアニメーション制作をする。

圧倒的クオリティと世界観で設定開発にとことんこだわり、町の創設からエネルギー構造までを再構築し、ファンタジックな町並みと魅力的なキャラクターが立体的に映像化されている。

伊藤計劃原作の『ハーモニー』で演出を務めた廣田裕介が監督。

ヴォイスキャストは窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子らが名を連ねる。

オープニング主題歌にHYDE。

エンディング主題歌にはロザリーナが参加してえんとつ町に起こる奇跡を盛り上げる。

2020年製作/100分/G/日本
配給:東宝、吉本興業

 

あらすじ

 
モクモクと厚い煙に覆われた“えんとつ町”では、煙の向こうに“ホシ”があるなんて誰も想像すらしていない。

一年前、この町でただ一人だけ紙芝居に託して“ホシ”を語っていたブルーノが突然消えてしまったが、人々は海の怪物に食べられたと噂した。

ブルーノの息子・ルビッチは、学校を辞めてえんとつ掃除屋として家計を助けていたが、父の教えを守り“ホシ”を信じ続けていたルビッチは町のみんなに嘘つきと後ろ指をさされ、ひとりぼっちになってしまう。

そしてハロウィンの夜、彼の前にゴミから生まれたゴミ人間・プペルが現れて、のけもの同士、二人は友達となる。

ある日、巨大なゴミの怪物が海から浮かび上がるが、それは父の紙芝居に出てきた、閉ざされたこの世界には存在しないはずの“船”であった。

父の話に確信を得たルビッチは、プペルと「ホシを見つけに行こう」と決意した。

しかし、この町の治安を守る異端審問官が二人の計画を阻止するために立ちはだかり、互いを信じあって飛び出した二人が大冒険の先に見た、えんとつ町に隠された驚きの秘密とは・・・?

 

感想

 
西野さんの長年にわたって手掛けてきた『えんとつ町のプぺル』を観てきた。

SNS上では「大号泣する」「涙でバスタオルなしでは観れない」「上映後に拍手が起こる」等と言われていて、もしかしたら僕も涙するかもしれないという想いもあった。

西野さんの活動自体も映画化はもちろん絵本になる前から応援してきているので、かなり期待もあったので観てきた。

結論から言うと、僕は泣くことはなかった。

これはアンチ西野ではない僕の、映画作品に対する感想である。

映像のクオリティーは凄く良かった。スタジオ4℃が手掛けていることだけあって、圧巻のクオリティーであった。

オープニングのゴミ人間が誕生するシーンから、ハロウィンパーティーでのダンス、トロッコ列車でのドタバタ喜劇、アニメならではの面白さがふんだんに盛り込まれていて、すこぶる面白かった。

登場人物たちの個性も光っていたし、声優陣の声もピッタリだった。

芦田愛菜ちゃんや窪田正孝さん、立川志の輔師匠の声もハマッていたし、中でもオリラジ藤森慎吾さんが演じるスコップは最高に良かった。

良かったところがいっぱいある映画であることは間違いないものの、残念な点もあった。それは僕の好みの問題かもしれないが。

映画の持つメッセージ性が、西野さん自身の人生をあまりにも投影させていて、西野さんが「伝えたいメッセージ」「心の叫び」が強くなり過ぎてしまったのだと思う。

そのためにルビッチの父親であるブルーノの台詞に込められた想いが長尺で、「全部言うやん」と思ってしまう。

西野さんはブログやSNS等で長尺の文章を書くこと習慣化されていて、映画に関してもその想いをそのまま書いてしまっていた。

書籍で表現することと映像で表現することは変わってくるはずなので、映像での台詞は出来るだけ省いた方が感動出来た。

確かに言葉にしたしまった方が「わかりやすい」ので、幅広いお客さんに伝わるという点では理解出来るのだが。

西野さんの絵本の『オルゴールワールド』では、たった一言で感動させてしまうチカラがある絵本で、僕は一番好きな絵本なのだが、本作では語りたいメッセージが強かったために台詞が多すぎた。

『オルゴールワールド』
にしの あきひろ  (著)

また回想シーンも多かった。何かにつけて亡き父親との回想シーンを出してくることによって、感動させようとする狙いが見えた。

ルビッチの母親が車椅子に乗っている設定も、あざとく見えてしまう。

ドラえもんの「ドラ泣き」と謳って、わざと感動を誘おうとする下品さが見えてしまうと、逆に冷めていってしまうものだ。

亡き人との回想や病弱な母親等、感動を盛り込むには容易い手段であるがゆえに、くどくせずに、あっさりと描く必要があったと言える。

登場人物のダンさんやスーさん、後半どうなったの?という引っ掛かりもあったし、アントニオの変貌ぶりにも違和感があった。

中盤あたりまで申し分なく良かったが、後半での展開には疑問が残る。

後半も目いっぱいドタバタしながら笑いや山場を作り、最後にくどくしない感動があった方が、僕の涙腺は崩壊していただろう。

それにしても、芸人さんで実写映画の監督をした人は沢山いるが、アニメを作った人というのは初めてじゃないだろうか。

さらには西野さんの初めてのアニメ作品で、ここまでのクオリティーのものを作り上げたのは本当に凄いことだ。

全体的には好きな作品である。

西野さんの今後の活動も応援していくし、海外での成功も果たして欲しいと願っている、といったところで「カット、カット」。

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