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『運び屋』『十二人の死にたい子どもたち』を観たのだ。

術の秋が到来したというのか。
暑いと思っていたら、翌日には肌寒くなっていたり。

巷では陸上やラグビーが大盛り上がりですが、スポーツに全く関心のない僕は、映画を観たり絵画を見たりと芸術の秋に浸かっております。

実のところ年中そうなので、季節は特に関係ありませんが。

それでは映画のレビューを。

『運び屋』
変わった角度から撮った家族の物語。
終始ハラハラしながら観た。
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッドブラッドリー・クーパーローレンス・フィッシュバーン

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すこぶる良い映画だった。

どこからどこまでが本当かは知らないが、なんと実話らしい。

髪の毛をボサボサにして、しわくちゃな表情をしたイーストウッドの、演技を超えた佇まいに、拍手を贈りたくなる。

この映画は、麻薬の運び屋をしている老人が主役だが、犯罪に手を染めていく過程を見せながら描いた家族の物語だ。

アットホームな幸せいっぱいのぽかぽかした家族物語ではなく、一風変わった角度から撮った家族物語。

車で走っている道中、イーストウッドがお上品ではない歌を口ずさみながら、軽快に麻薬を運ぶシーンは、映画のメリハリが効いていて面白い。真面目な顔をして深刻な面持ちで運び屋をやっていたとしたら、全体的な映画のトーンが暗くなり面白味がなくなる。

軽快なリズムな時も、大金を手にして浮かれている時も、観ている方は絶対的に訪れる結末を予感しているので終始ハラハラしてしまうのだ。

ひとつひとつのイーストウッドの表情が良いのはもちろんのこと、妻や娘、孫娘、麻薬組織の人間達や警察官等、全ての役者の演技が上手くとてもリアリティーがあった。

『十二人の死にたい子どもたち
飽きさせない展開はイイが、
傑作になれなかった作品。
監督:堤幸彦
出演:杉咲花新田真剣佑北村匠海

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お馴染みの『十二人の怒れる男たち』をモチーフにした作品。


とある一室で「死にたい」想いを抱いた十二人の子供たちが集まり、議論していく。

全員賛成ならば全員安楽死。反対が一人でもいれば決行されず。

アイデアもイイし、「謎の十三人目」の死体を巡っての疑心暗鬼の中での推理もイイ。また一室だけでの議論にせず、室外での状況を見せた事で、映画を観る者を飽きさせない展開であった事もすごく良かった。

不謹慎だが、「そんなに死にたいなら、とっとと死ねよ!」とツッコミを何度も入れたくなったが、「十二人全員で死ぬ事が社会へのメッセージ」となるならば、そのツッコミを入れるのはナンセンスなので、ぐっと堪える。

いつも通り美少年美少女を集めたキャスティングも、「お客さんを呼べるキャスティング」なのは仕方ないので、ぐっと堪える

それにしても「死にたい十二人」が、全然死にたそうに見えなかったのが大きな問題点である。

口先だけで自分の恵まれない過去を悲観的に語り、どこかしらカッコつけながら悩まし気な顔をする。

十代というのは、そんなセンチメンタルな時期でもあるから、それも仕方ないのかもしれないが、「死にたい」という重いテーマを扱った作品にしては、その説得力に欠ける。

だから誰にも感情移入しないし、誰にも同情出来ないし、ハラハラドキドキしないのだ。

これなら『真剣10代しゃべり場』を観ていた方がよっぽど面白いのではないか。

それか『ブチまけろ!炎の魂 -長渕炎陣-』を観るのもイイ。よっぽどこっちの方が「死」などの重たいテーマに真正面から熱く語っている。

それはともかくとして、映画というエンタメとして成立させなきゃいけないわけだから、それも仕方ないとしても、傑作になりそうで傑作になれなかった作品である。

オシャレ感覚で「十代の死」を扱うよりも、描いている内容は違えど、深作欣二監督の『バトルロワイヤル』ほどの説得力、迫力、緊迫感があれば、傑作になっていたであろう。

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