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楳図かずお先生の『わたしは真悟』を読んだのだ。

図先生のSF漫画を読んだのだが、やはり想像していた通りにぶっ飛んでいて、それは想像を遥かに超えたぶっ飛んだ漫画であったので読んでいて頭がパーになってしまったのだ。

『わたしは真悟』

楳図かずお(著)

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わたしは真悟

 
『わたしは真悟』は2018年にフランスで開催された「第45回アングレーム国際漫画祭」で永久に残すべき作品として認められ「遺産賞」を受賞したという海外でも永久不滅の作品である。

先ずこの作品の何が凄いかと言うと、サトルという主人公の少年の父親が働く町工場の「モンロー」と名付けられた産業用ロボットが意識を持っていて、ロボットを巡って物語がどんどん不可解な方向へと展開していくことなのだ。

不可解な方向へと展開と言ってもワケワカラナイが、一言で説明できる作品ではなく本当に不可解なので簡単に説明できないのである。

産業用ロボットは単純作業を的確にこなしているだけのロボットではなく、実際は秘密兵器であり、人類を恐怖に陥れるためのロボットなのだという恐ろしい設定を掲げながらも、物語はサトルとマリンとの恋愛を描き、そして二人の間の子供としてロボットが認識する。

サトルとマリンの愛が引き裂かれたことでロボットはサトルに逢いに行くのだが、ボロボロになりアームだけしか残っていない状態で動き続けるというロボットの「真悟」のその姿は、非常に哀しく切ない。

東京タワーの頂上でサトルとマリンが手と手を取り合うシーンは、どんなラブストーリーも敵わない。

東京タワーの下でキスをする男女がいたとしても、本当に落ちたら即死の東京タワーの頂上で愛を誓うサトルとマリンには到底敵わないのだ。

先の展開が全く読めないのは楳図かずお先生の漫画では毎度のことだが、それにしても他の人では考えつかないような楳図かずお先生にしか描けない世界が縦横無尽に描かれている。

最後はハッピーエンドになるのかと思っていたが、サトルとマリンが再会することもなく、力尽きた真悟が決死の想いで書き記した「アイ」という言葉を見つめるサトルの姿で物語が終結するという楳図かずお先生の天才っぷり。

理解しようと思って読んでいても、自分の頭がどんどんパーになっていく。

「考えるな、感じろ」とブルース・リーが言ったように、考えながら読むのではなく、感じながら読む作品なのだ。

サトルの視点とマリンの視点、そしてロボットの真悟の視点で織りなす奇々怪々な物語は、読み終えてみると激しいほどに狂おしく哀しい純粋なラブストーリーである。

いつかサトルとマリンが再会することを信じて、そっと本を閉じるのであった。

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