『ZOMBIO 死霊のしたたり』を観た。
『ZOMBIO 死霊のしたたり』 死体を蘇生させることへの狂気。 少数キャストでの見事なる怪奇。 監督:スチュアート・ゴードン 出演:ジェフリー・コムズ, ブルース・アボット, バーバラ・クランプトン, デヴィッド・ゲイル |
H・P・ラブクラフト原作、怪奇小説『死体蘇生者ハーバート・ウェスト』を映画化。
本作がスチュアート・ゴードン監督のデビュー作。
エグゼクティヴ・プロデュサーにマイケル・エイヴェリー、ブルース・カーチス。
ブライアン・ユズナが製作。
スチュアート・ゴードン、デニス・パオリ、ウィリアム・J・ノリスが脚本。
撮影をマック・アールバーグ、音楽はリチャード・バンド、アンソニー・ダブリンが特殊メイクを担当。
1985年製作/104分/アメリカ
原題:Re-Animator
配給:東映クラシックフィルム
マサチューセッツ州のミスケトニック・メディカル・スクールにて、脳外科医ドクター・ヒルの研究室に入ることになった若き学生ハーバート・ウェスト。
彼は、死体を蘇生させる血清を発明したことを同室の気弱い学生ダンに告げる。
ダンと共に死体置場で蘇生実験を試みるウェストは、ゾンビとなって暴れ出した死体の噂を聞きつけてやって来た学長ホルジーを殺してしまい、慌てた二人は血清でホルジーを生き返らせるのだが、ホルジーは狂暴なゾンビと化して・・・。
死んだ人間を蘇生させるという発明と実験の中で、死体がゾンビ化して蘇ることになる描写。
ウィルス等の感染ではなく、自らの実験により惨劇に向かっていくのである。
ゾンビ化するまでの導入部分がかなり長かった気がする。
観ている者に対しての「蘇生までの説明」が長い。
決してツマラナイわけではない。
死体を蘇生させる発明に固執する男の狂気なる執念のドラマは、確かに本作においての魅力的な部分でもある。
実験に没頭する様は、まさしくホラーである。
ワンピースを破かれて、すぐに全裸になってしまうヒロインには笑える。下着も何も履いていない、薄っぺらのワンピースを一枚着ているだけなのだ。
かなり後半部で、複数のゾンビによる大パニックでのクライマックスを迎えることになる。
少数のキャストで、死体を蘇生させることへの執念のドラマと、ゾンビ化したことによるパニックが描かれていて、良く構成された物語だ。
続編では「蘇生の説明」部分を省いて、ゾンビパニックを中心に表現されているのだろうか?
であれば続編も楽しみである、といったところで「カット、カット」。
この記事へのコメントはありません。