全編パソコンの画面上で展開する新感覚のホラー映画『アンフレンデッド』を観た。

 

 
『パラノーマル・アクティビティ』シリーズなど、数々のホラー映画をヒットさせてきたジェイソン・ブラムが製作を手掛けた、全編がパソコンの画面上で展開するホラー作品。

ロシア製ドラマ『エターナル　奇蹟の出会い』のレベン・ガブリアーゼが監督。

2014年製作／83分／PG12／アメリカ
原題：Unfriended
配給：ミッドシップ

 
ネット上に公開された動画を苦に自ら命を絶ったローラ・バーンズの死から1年後。

ローラの友人たちがSkypeで雑談をしていると、見知らぬアカウントが死んだローラ・バーンズとして話しかけてきた。

ローラの死にまつわる隠された嘘が徐々にオンラインで暴露されて、それが明らかになるたびに、友人たちがひとりずつ謎の死を遂げていくのであった。

 
全編パソコンの画面上で繰り広げられる新感覚のホラー映画で、その難易度の高い挑戦的なアイデアでありながら、飽きさせることなく恐怖を持続させて物語に引き込んでいく。

アイデア一発勝負で終わらない脚本のレベルの高さと演出、役者たちの演技力に脱帽。

パソコンの画面上でしか物語が展開されず、下手したら観ている者は飽きてしまう可能性も考えられるが、次から次へとSNSやメール、動画、Skype上でのやり取りなどが目まぐるしく繰り広げられるので、息つく暇もないほどに恐怖は加速していくのである。

「Skypeに入り込んできたヤツは誰？」から、同級生のローラが自殺する原因となった「いじめに関与していたヤツは誰？」と疑いの対象がローラから友達同士の中に変化して、仲間割れや犯人探しなど、徹底的に炙り出されて追い詰められていく。

仲良さそうにSkypeをしていた彼らの絆はいとも簡単に壊れ一人一人抹殺されて、ローラの復讐劇にぐるぐると翻弄させられるのだ。

それにしても復讐されていく連中がこぞって皆、頭が悪いのが気になる。

そりゃ簡単に復讐されてしまうわなぁ、と。

一人くらい冷静で利口のヤツがいて、ピンチをくぐり抜けようとしながらも死んじゃったという駆け引きがあっても良かった。

現代のテクノロジーを題材にして、新感覚なホラーを作り上げた秀逸な作品であった、といったところで「カット、カット」