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永井豪(著)『デビルマン』を読んだのだ。

説の漫画『デビルマン』を初めて読んだのだ。

『デビルマン』

永井 豪  (著), ダイナミックプロ (著)

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デビルマン

 
漫画版の『デビルマン』を読むのは初めてだが、子供の頃に再放送していたアニメ版『デビルマン』が好きで、また数年前には実写映画版の『デビルマン』を観てズッコケたりもしながら、Netflixで製作された湯浅政明監督の『DEVILMAN crybaby』も観た。

作品に触れていく内に、永井豪先生の描いた原作『デビルマン』を読みたいと思っていた。

今回、講談社文庫の全5巻を購入して初『デビルマン』を読むに至ったが、購入した後に岡田斗司夫さんのYouTube解説で「愛蔵版や文庫版は買ったらダメだよ」と仰っていて、手元にある文庫版はどうやら連載当時のオリジナルのものに「新たに手を加えた特別編成版」であることがわかったのだ。

岡田斗司夫さん曰く連載当時の「パワーある絵」が良いのであり、絵の上手くなった作者が描き直した絵は迫力に欠けるらしい。

それでも購入してしまったのだから仕方ない。とりあえずは文庫版を読み進めていくことにしたが、確かに絵のタッチが変わったりするページがあって、「連載当時のオリジナル編成版を読みてぇ~っ!!」と絶叫を堪えるのであった。

漫画『デビルマン』の完全復刻版をいずれ読まなきゃいけないのかぁと思うと、一体幾つもの『デビルマン』を追いかけなければいけないのだろうか。

1972年に放送されたアニメでは不動明の友人である重要人物の飛鳥了は登場しなかったが、漫画では飛鳥了の登場シーンが大いにあり、しかも最後の対決相手のサタンとして現れるので、アニメと漫画の『デビルマン』は別モノである。

アニメと漫画がほぼ同時期にスタートされたことも相まって「悪魔 VS 悪魔」という図式で企画されたアニメ版であったが、アニメの視聴者層よりも少年マガジンの読者層の方が年齢が高いことで、漫画版では「悪魔 VS 人間」の図式に変えて案内役として飛鳥了を登場させる必要があったのだ。

アニメのスタッフが「飛鳥了が出るなら、もっと面白いアニメを作れたのに」と残念がっていたそうである。

文庫版を読み進めていくと、かなり初期に妖鳥シレーヌが登場するのが意外で、もっと物語の結末辺りに登場する悪魔だと勝手に思い込んでいた。

タイムスリップして悪魔と戦う展開にも驚いた。明らかに絵のタッチが変わったので、新しく追加した物語なのかと思ったら『新デビルマン』で描かれたSF物語らしい。

ヒトラーやジャンヌ・ダルク、マリー・アントワネット等の歴史上の人物を絡めながら、悪魔との対決を描いている。

タイムスリップまで可能ならば、もっと賢明な手段で人類を滅ぼすことが出来ると思うのだが、色んな時代の色んな国で戦うデビルマンを楽しめるので敢えて目を瞑るしかない。そんなことを言い出したら『ドラえもん』も読めなくなってしまう。

やたらと女性が全裸になる永井豪先生の漫画は、不動明や飛鳥了までもがすぐに全裸になる。

最終巻はとにかく地獄絵図で、暴徒と化した人間同士の殺し合い、不動明が居候していた牧村一家の惨殺、ヒロイン美樹の生首等、ショッキングなシーンの数々に永井豪先生のおぞましい創作へのパワーが見える。

人類も死滅して、ヒロインも殺され、主人公であるデビルマンの不動明までがカラダを真っ二つにされて息絶えるという凄い漫画。

斬新な表現で多くの人たちの心を掴んだ50年前に描かれた漫画は色褪せず、これからも伝説の漫画として後世に残っていくのだろう。

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