山梨県は山中湖にある三島由紀夫文学館に、昨日行ってきたのだ。
ゴールデンウィークということと、連日降っていた雨が晴れたこともあって、山中湖周辺の道路は激混みであった。
山梨県に住みながらも三島由紀夫文学館に足を運ぶことは今までなかったが、先日観た三島由紀夫に関する映画で三島由紀夫に興味を持ち、今回訪れてみることにした。
晴天時では美しい富士山を望むことが出来る(写真はわかりづらいが)。
山中湖周辺道路の混雑から逃れ、晴天時であれば文学の森公園を散歩をするにも気持ち良いものだ。とは言いつつも車で公園内の道路を走り、近くの駐車場まで車で行く。
車から降りると、そこに見えてくるのは、三島邸をモデルにした三島由紀夫文学館。
三島由紀夫の唯一の文学館である。
それにしても気になったのは、「何故に山梨県山中湖に?」ということだ。
東京都出身の三島由紀夫である。「山梨県の山中湖に一時期住んでいた?」とか「執筆活動をする際に別荘でもあったのか?」そんな疑問が浮かんだのだが、文学館内にある説明を読んでみると、三島由紀夫と山中湖には何のゆかりもないらしい。
だが三島由紀夫の幾つかの小説に、山中湖が舞台として登場するそうなのだ。
「なるほど、そういうことか」と納得したが、山中湖を舞台に小説を書いているのならば、やはり実際に山中湖に訪れた経験はあるのだろう。何かしらの思い入れもあるのかもしれない。
文学館には三島由紀夫の貴重な直筆原稿や取材ノート等が展示されている。
デビュー前の幼少期からの作文や写真も展示されて、三島由紀夫の人物像や作家像を知るには非常に有難い。
数々の著書が並び、映画化、演劇化され、それらのポスターや資料等の展示を前に当然のことではあるが、三島由紀夫がいかに優れた作家であったのかと思い知らされる。
大蔵省出身であり、ノーベル文学賞の候補に選出されたり、筋肉隆々の、文武両道を持ち合わせたスーパーマンのような存在だ。
激しい生き方をしていた三島由紀夫の生涯がフォーカスされがちだが、写真等通して彼が人間的にチャーミングであったことも見えてくる。
今回の展示では主に短編小説を特集していて、バラエティーに富んだ三島由紀夫の短編小説をわかりやすく紹介されていた。
三島由紀夫の著作物は現在でも受け継がれ、多くの人たちに愛されて、特に演劇での公演をされていることが多い。
僕自身も今後、三島由紀夫の作品はもちろんのこと、映画化された作品や演劇公演も鑑賞していきたい。
45歳という若さで自決した三島由紀夫、僕も今年45歳を迎えるのだ。
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