山梨県立美術館初となる漫画展!!『萩尾望都SF原画展』に行ってきたのだ。
漫画家・萩尾望都さんは今年デビュー50周年を迎え、本展では約400点もの生原稿やカラーイラストが展示されている。
そんな知ったかぶり感で行ってきた僕だが、萩尾望都さんは主に少女漫画を描いていた漫画家なので実のところ全然読んだことがなく、萩尾望都さんに関してもほぼ知識が皆無なので、チケット販売の受付で「ご入場いただけません」と追い返されるのではないのか?と内心不安を感じながらも、決して心情を悟られないように真顔を決め込むのであった。
全然知らない僕だが、萩尾望都さんの絵は何となく見たことがあるもので、中でも『11人いる!』は薄っすらと知っている気がした。
『11人いる!』 萩尾 望都 (著) |
どうやらアニメ映画化されていたらしく、そっちの方で何となく記憶に残っていたのかもしれない。
実際の漫画の原稿が展示してあったので少し読んでみたが、かなり面白そうであった。
宇宙大学受験会場の最終テストの場に1チーム10人のはずが、何故か11人いるという設定で物語が展開されていくのだ。続きが気になって、ちょっと読みたくなっている。
萩尾望都さんの漫画原稿の一コマ一コマが素晴らしい芸術作品で、一枚の原稿全体を見ると、物語の展開と絵が、まさしく宇宙。萩尾望都さんのSF漫画は、原稿そのものがまるで宇宙のように壮大でダイナミックだ。
カラー原稿も沢山展示されていたが、線が細く、無駄な線がなく、女性の持つ優しさと繊細な筆運びが印象的であった。
色づかいにも透明感があり、青を表現するのも青一色ではなく色んな青を何層にも使いこなしている。その美しさに魅了されるのだ。
小説『∀ガンダム』では萩尾望都さんのイラストを表紙にされていて、書店等で見たことがある人も多いのではないだろうか。
絵の構図もすごく魅力的だが、一枚のイラストから、読者の想像力を掻き立てられるようなチカラがあり、やはりその想像力も無限の宇宙のように広がっていくものなのだ。
当時、漫画連載中に読者だったファンたちにとっては、めちゃくちゃ嬉しい原画展なんだと思う。
漫画作品で読者を夢中にさせて虜にさせた漫画家は、ファンにとっては憧れでありヒーローなのだ。
自分にとっては当たり前の平凡な日常が、漫画一冊で素敵な非日常を体験させてくれて、壮大な夢を見させてくれる。
僕たちの人生も壮大な宇宙なのだ!・・・なんつって。
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