稲川淳二の怪談を映画にした『劇場版 稲川怪談 かたりべ』を観たのだ。
『劇場版 稲川怪談 かたりべ』 ワザとらしいフェイクドキュメンタリー。 稲川淳二ファンは楽しめる作品。 監督:大畑創 出演:稲川淳二 胡桃沢まひる 桜野羽咲 |
怪談の語り部として不動の地位を築いている稲川淳二が主演を務めたホラームービー。
『大拳銃』『へんげ』などの大畑創が監督。
『呪怨』シリーズなどの清水崇がプロデュース。
アイドルユニットの妄想キャリブレーンションが出演。
2014年製作/79分/G/日本
配給:ローソンHMVエンタテインメント、松竹メディア事業部
2013年4月末、稲川淳二の怪談をフィーチャーしたパチンコ台の製造が決定し、稲川はパチンコ用映像の撮影現場を訪れる。
アイドルユニットの妄想キャリブレーションらキャストが集まり、稲川と共に再現ドラマの撮影がスタート。
そのパチンコ台では稲川が語る怪談の再現ドラマが数本流されるというが、そのうちの1本を撮影していると不可解な現象が続発して、恐ろしい何者かが次々とスタッフや出演者を襲う。
稲川淳二の怪談を映画化したものに興味があり観てみたが、まぁお馴染みのフェイクドキュメンタリーで、演者がワザとらしく怪奇現象に巻き込まれ、その過程を追っていく感じ。
稲川淳二が出演しているから楽しんで観ることが出来るが、稲川淳二が出てなければ面白くはない。そもそも稲川淳二が出てなければ観ていなかったが。
映像がノイズで乱れる現象を霊障のように注意喚起していたが、映像が乱れれば乱れる程、残念ながらワザとらしさが際立ってしまう。
赤い渦のようなものに呑み込まれる異常な怪奇現象が起こるのだが、それ位の大きな現象ならば映像が乱れるどころではないのではないか。カメラはぶっ壊れ、照明は割れ、撮影どころではなくなってしまうはずだ。
撮影していた箇所が一切保存されておらず、ごっそり消えていたなんていうのは霊障としてよく耳にする話である。電気関係がやられ、カメラや照明等の機材が壊れてしまう。
あれだけの怪奇現象が起きて「映像が乱れる」だけでは逆にリアリティーがなくなるので、最初からワザとらしいノイズ等は加えない方が良かっただろう。
アイドルたちのワザとらしい演技も仕方ないが、稲川淳二出演シーンだけは何とか観ていられる。稲川淳二ファンは観ていて何処か楽しめるポイントがあるのではないだろうか。
ホラー映画としてはともかく稲川淳二ファンは観ていて損はない作品である、といったところで「カット、カット」。
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