福岡市美術館で開催されている香取慎吾個展『WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-』に16日に行ってきたのだ。
大濠公園を歩いて辿り着いた福岡市美術館。
散々歩いた後に大濠公園駅から徒歩で向かうには中々堪えた。
香取慎吾さんの個展は約3年ぶり、九州での開催は初めてとのこと。
「闇」と「光」をテーマに、アクリル画など約200点が展示されている。
入り口に足を踏み入れると真っ暗な会場内にド派手でド迫力な作品がいっぱい。
会場内は老若男女の幅広い層のお客さんたち。
香取慎吾さんという人気芸能人を通して、香取慎吾さんの手掛けるアートに興味を抱いた人たちで賑わう。
順路もどっちに歩いて行けばイイのか戸惑う迷路のような状態で、余すことなく作品を鑑賞するには楽しい会場作りは百も承知で体力十分な健康優良児には有難いことなのだが、炎天下の中で歩きまくった疲労困憊の僕には迷路を探索する気力がなかった。
写真撮影はほぼNGではあるが、最後のブースのみは撮影OKであった。
「WHO AM I」と銘打ったタイトルでは香取慎吾さんが「何者であるのか?」と叫びのたうち回り、はしゃぎ暴れ回り、絵筆を握り自由に色んな感情を表現しているように見える。
一流アイドルとして日本を席巻して、芝居、音楽、バラエティーと縦横無尽に活躍してきた香取慎吾さんが自分の内面をキャンバスにぶつけ表現したい溢れんばかりの衝動に駆られ作られたアートが拡がる。
鑑賞者は「WHO AM I」と自問自答する香取慎吾さんの作品を前に自らを見つめる。
世間からすれば純白なアイドル像としてのイメージのある香取慎吾さんが生み出した「くろうさぎ」には違和感を覚えるが、それこそがアートを通して自分を解放させた自己表現。
香取慎吾さんの知られざる内面に潜り込み知られざる香取慎吾さんを知るキッカケになる。
香取慎吾さん自身が「WHO AM I」と自分が何者であるのかを問うぐらいなのだから、無論完全に知ることは出来ない。
また表現者というものは「わかってくれ!」と叫ぶのと同時に「わかられてたまるか!」と吠えているものだ。
創作意欲と大きなパワーに満ち溢れた非常にエネルギッシュな作品たちが並ぶ展示であった。
今回、福岡の地で開催された本展を鑑賞出来たのは良き体験になった。
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