走る。
打ちのめされても、また走る。
もう一度、20年前の俺に帰ろう。
矢沢永吉が66歳。
66で、あのエネルギッシュなステージをやっちゃう。
俺、38歳。
まだまだ永ちゃんの歳まで30年近くあるわけだから、もっと走れるし、走らなければいけない。
そりゃ永ちゃんと自分を比べたら米つぶにも値しないが。
気持ちの面では、もっともっと走り続けなければ。
まだまだこのままでは終われないし、『キッズリターン』じゃないけど、「まだ始まっちゃいねぇ」。
始まりもしていない38歳の人生を自分勝手に終えるわけにはいかない。
決して誰にも望まれてはいないが、関係ない。自分の人生だ。
望まれなくても生きてやる。
呪われても生きてやる。
生き抜いた先に、きっと何かが見つかるはず。
生き抜かなければ見えない。
ギラギラ照り付ける太陽があるならば、俺は決して背を向けない。
希望なんて自分で作ればいい。
絶望に酔いしれるな。
悲劇のヒーローを気取るほど、みっともないものはない。
勝てないかもしれないけど、負けたくない。負けたくない。
負けてばかりの人生だけど、負けたくない。
ぶっ倒れることが絶望なのではない。
起き上がればいいだけ。
何度でも起き上がればいいだけ。
起き上がることをやめてしまった時に絶望がある。
起き上がることをやめてしまった時に敗北がある。
起き上がれなくなった時は、それまでの人生だったってことだ。
自分に恥ずかしい最期だけは迎えたくない。
道の途中で傷まみれになっても、俺は笑ってやる。
最期には全てを笑い飛ばしてやるから。
悔しさに口唇を嚙みしめて、血まみれの唾を吐いた。
少年時代の俺が泣いている。
現在の俺を見て泣いている。
夢いっぱい抱いていた、少年の頃の俺が泣いている。
もう泣かせはしないから、約束だよ。
二度と会えない「さよなら」を繰り返しながら、俺は走ってきたんじゃないか。
馬鹿にされて嫌われて、俺は走ってきたんじゃないか。
生まれ変わるチャンスなんだ。
一度きりの人生を何度でも生まれ変わってやるんだ。
あの日の自分に恥じないように。
あの日の仲間たちを決して悲しませないように。
あの日の青春に決して負けないように。
あの日の青春を決して裏切らないように。
一度死んだ人生だから、俺は走り続けるんだ。
決して止まることなく、俺は走り続けるんだ。
自分だけの道を。自分だけのレースを。
20年前の俺に帰ろう。
これからの人生が俺にとっての、青春リベンジ。
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