やっと『シン・ゴジラ』を観てきた。
とは言いつつも今日の今日まで観に行く予定ではなかった。
なんだか今日『シン・ゴジラ』を観に行こう!と思い立ったのだ。(観に行ったのは11日)
以下ネタバレもあるので、まだ観てない方はご注意ください。
『シン・ゴジラ』
監督:庵野秀明(総監督) 樋口真嗣 |
『エヴァンゲリオン』シリーズなどの庵野秀明と『進撃の巨人』シリーズなどの樋口真嗣が総監督と監督を務めた、『ゴジラ FINAL WARS』(2004)以来12年ぶりに東宝が製作したオリジナルの「ゴジラ」映画。
日本発のゴジラとしては初のフルCGで作られた特撮。
矢口役の長谷川博己、内閣総理大臣補佐官・赤坂秀樹役の竹野内豊、米国大統領特使カヨコ・アン・パタースン役の石原さとみをメインに総勢328人のキャストが出演。
狂言師の野村萬斎がゴジラのモーションキャプチャーアクターとして参加。
2016年製作/119分/G/日本
配給:東宝
東京湾アクアトンネルで崩落事故が発生して、首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)は、海底に潜む謎の巨大生物が故の原因ではないかと推測する。
巨大生物は鎌倉に上陸して、街を破壊しながら突進していく。
政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かっていく。
『シン・ガメラ』『シン・大魔神』『シン・撃の巨人』ではなく、大ヒット中の『シン・ゴジラ』を観に行ってきた。
監督は庵野秀明、大ヒットアニメ『エヴァンゲリオン』の監督である。
そう何を隠そう、僕はエヴァの大ファンで・・・すみません、実は一度もエヴァを観たことがない。
そんなエヴァの庵野さんだからこその世界観、まさに新しい『シン・ゴジラ』を作りあげた。
テンポ良く進むスピード感は二時間を退屈させぬまま、色々考えさせながら楽しませてくれる。
しかしこのゴジラはファミリー向けのものではなく、子供と一緒に楽しめる特撮映画だと思ったら大間違い。
とにかくゴジラが強い。そして怖い。
最初はゴジラの尻尾だけ海面から現れ恐怖心を煽って、そこから街へと出てくるのだが、ゴジラの正面の顔が映った時、ただただ気持ち悪い。
「ゴジラちゃうかったんかい!」とツッコミを入れそうになるほど。
さんざんネタフリでゴジラだと思わせて、出てきたらただの気持ち悪い怪獣。
結局はゴジラで、途中から進化してお馴染みのゴジラになるのだが。
登場シーンがすごく良かった。
東京の街並みをめちゃくちゃに破壊して、すげーリアル。
CGの技術って何がリアルで何が作り物なのかわからなくなってしまう。
ハリウッドの『アルマゲドン』や『ディープインパクト』とかとは違う。
だって日本の東京の街並みが破壊されてるわけだから。
おいおい、ゴジラ、ちょっと待って!と。
娯楽としては「もっとやれ!もっと派手にやれ!」と不謹慎なことを思うのだが、リアルに想像すると「ゴジラ!ストップ!もうやめて!」と叫びたくなる。
ゴジラの大暴れっぷりを日本政府が会議室で白熱しながら、ゴジラを倒そうと躍起になる。
出演者の数の多さ、出演者のアップの多さ、早口なセリフ、テロップの多さ、その情報量の多さとスピード感がゴジラが迫ってくる恐怖感をうまく演出している。
頭で処理出来ないほどの映像と情報の数々が観ている者をパニックにさせるのだ。
恐怖な時ってパニックになる。
今、突然目の前に腹を空かせたライオンが突然飛び込んで来たらパニックになる。
頭で状況を冷静に判断なんて出来ない。
『シン・ゴジラ』はそのスピード感がすごい。
ひとつひとつを理解なんて出来ない。
丁寧にテロップで説明してくれているのだが、文字量の多さと切り替わる速さに付いて行けぬまま、ゴジラは大暴れしているのである。
のんびりされたら危機感なんて感じられない。
庵野監督が脚本も編集もしているので、すげー良かった。
変な間を作ったり、音楽のタイミングが違うだけで、緊迫感や恐怖感って全然違う。
庵野監督自身が細部までこだわって手がけてくれたことが、とても良かった。
日本映画特有のダラダラした感じや、役者の余計な演技を省いてくれた。
リアリティーと恐怖があった。
『シン・ゴジラ』は劇場の大画面で観てほしい映画。
テレビも映画もスマホで観る時代だが、大画面で観る迫力を楽しんでいただきたい。
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