SNSで話題沸騰して口コミで広がった映画『カメラを止めるな!』を観てきたのだ。
SNSで話題沸騰になり、多くの著名人が絶賛して、観に行ったお客さんのレビューの高評価が多いこと多いこと。
「98%位は絶賛しているのではないか」という超不思議な現象が起きている。
300万の低予算(実際に使ったのは250万)、無名のキャスト・スタッフで作った映画、この条件が更に話題を拡大させた。
劇場2館から始まった映画は、現在全国で180館以上で公開されることが決まっており、連日満員御礼。
そんな社会現象云々の経緯や動向は、他の人が記事で散々書いているので、僕が書くまでもないので、この辺で。
本作の感想としては正直、前半部分は特に何もなく、「どこが面白いのだろうか?」「どこから面白くなるのか?」そんなことを考えながら観ていた。だが後半から面白さは加速して大いに笑った。劇場内で思わず何度も声をあげて笑った。
見終わった後の気持ちも非常に良く、絶賛されるのが理解できた作品である。
監督が役者を抜擢する時に「不器用そうなポンコツな人」を集めて、その役者に合わせて当て書きをしたというが、見事にハマッていた。
器用なスマートな役者たちでは、本作は成立しなかった。
監督の腕がイイと役者が大いに輝く。役者のせいにして文句を言う監督は、自分の腕がないことをアピールしているだけで、料理の食材を活かすも活かさないも作り手の腕次第なのだ。
役者陣がものすごく魅力的で、誰もが愛したくなる最高な人たちである。
上田慎一郎監督は、どん底の状況下でも自分をネタにして、常にポジティブで明るい人だという。どん底を「どう生きるか?」で、人間の底力が付く。何故、これほどまでに面白い作品が作られたか?、上田監督は日常的に「面白いこと」を考えていたに違いない。
常に何かをネタにしてポジティブに物事を考えてきた日々の集積が、大傑作を生んだのだ。
毎日愚痴や悪口を言いながら生きている人間とは脳の構造が違うわけだ。発想から何から変わってくるものである。
以前に書いたコラム『コメディー映画は難しいのか?喜劇映画論。』、
当時に感じていた疑問を『カメラを止めるな!』は、払拭してくれた作品になった。日本のコメディー映画でも、全然笑えるのだという答えを証明してくれたのだ。
一度だけではなく二度三度と劇場に足を運ぶリピーターが続出しているというが、その気持ちもわかる。
Tシャツもバカ売れしているみたいで、物販も好調で凄い。
今後の作品にも大いに期待だ!!
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