何を隠そう私は名作という名作を観ていない。
子供の頃は映画少年というよりも、漫画少年。
上京生活の頃は映画の現像会社で働き休日に映画館を三本ハシゴするなど映画を観ることも多かったが、山梨に来てからはサラリーマン生活にどっぷり。
脱サラしてからは観ていなかった映画をどんどん観るようにしている。
『ヘルレイザー』 不気味なインパクトあるビジュアル。 謎の物語は謎のまま。 監督:クライヴ・バーカー 出演:アシュレイ・ローレンス,アンドリュー・ロビンソン, クレア・ヒギンズ |
続編7作も作られているらしいが、全然観たことがなかった本作。
謎の箱は謎のままだが、謎の不気味な物語は謎のままで良い。謎が解けると不安要素が激減する。
シリーズの続編では謎が明らかになっていくのだろうか。
不気味なインパクトあるビジュアルのアイデアに拍手!
人体が引きちぎられ血だらけになっていく光景は実際ならば目を背けたくなるが、映画の世界では楽しいエンターテイメント。
続編も観ていこうかな。
『セブン』 サイコで美しき逸品。 物語と映像美に舌を巻く。 監督:デビッド・フィンチャー 出演:ブラッド・ピット,モーガン・フリーマン, グウィネス・パルトロー |
七つの大罪を基に事件が繰り広げられていく。
不思議な映像美と奇妙な物語の展開にグイグイ惹き込まれる。二十年も前の作品であるが、とにかくカッコ良く、悲惨な事件の見せ方も素晴らしい。ブラピとモーガン・フリーマンの掛け合いも最高だ。
雨降る中のアクションシーンも緊迫感があった。デビッド・フィンチャー監督の抜群のセンスに舌を巻く。
『めまい』 ヒッチコックの巧みな演出。 ラストの迫真の展開が最高! 監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:ジェームズ・スチュワート,キム・ノヴァク, バーバラ・ベル・ゲデス |
主役の男はサイテーな奴だなぁと思いながら観ていた。
ヘタクソな尾行をしながらも不可解な迷路へと物語とともに観ている者も迷い込んでいく。
螺旋階段の上からのカメラアングルは、まさに目がグルグル回る、めまいを演出していた。
全ての謎が明らかになるラスト。エキサイトする男の迫真の演技と最高潮に達する緊迫感にやられた。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』 思惑通りに解決しない展開。 ラストが非常に良かった。 監督:ジョージ・A・ロメロ 出演:ジュディス・オディア,ラッセル・ストライナー, デュアン・ジョーンズ |
オープニングからゾンビが現れ事件が発生する展開で前置きの少なさが良かったが、逃げ惑う女性の車はすぐに木にぶつかって大破してしまう。
「絶対、逃げれたやん!ドジ!」とツッコミを入れたくなったが、それでは物語が終わってしまうので、もっともっとピンチな展開にする必要がある。
ある家に飛び込んで中に閉じこもるが、黒人男性が入ってきたり、そこの地下室に隠れていた家族が出てきたりと、皆でピンチを切り抜けようとする。家の前にはゾンビの大群。二、三体のゾンビ相手では何とか倒すことが出来ても、次々に襲ってくる大群となると難しい。
登場人物全員の頭が悪過ぎて解決出来るはずのピンチを、もっと最悪な状況に追い込んでしまう。
観ているこっちがイラつき始める。全然思惑通りに解決しない。スタローンやシュワちゃんなら一人で全てを解決しているだろう。
そんなこんなでイライラしていたがラスト終盤で「おお!」という展開になり、「そうだ!そうだ!」と何故かゾンビを応援して最高のエンディングを迎えイライラもスッキリとした。
物語の構造や人間模様、ゾンビ映画の発明等、やはり名作であるには違いない。
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