正月が明けて頭も体もボーッとしている。早く研ぎ澄まされた野生の狼状態にならなければ。
日々摂生していた反動で酒やジャンクフードを摂取してしまった。これでは飼われた豚である。
さて、それでは映画のレビューを。
『クリフハンガー』 壮大な雪山に挑む! 超人ど変態野郎の大傑作! 監督:レニー・ハーリン 出演:シルヴェスター・スタローン, ジョン・リスゴー, マイケル・ルーカー |
子供の頃、幾度となくテレビで放送されていたと思うが、ちゃんと観ていなかった『クリフハンガー』を観る。
断崖絶壁の雪山をTシャツ姿で登る筋肉隆々のスタローンに愕然。超人ど変態野郎が壮大な自然と立ち向かう。
スタローンはスタローンという生身の人間を、色んな環境や状況でアクションをフルに発揮する。
戦場での『ランボー』、ボクシングリングでの『ロッキー』、トンネル内での事故を描いた『デイライト』、アームレスリングの勝負『オーバー・ザ・トップ』、刑務所内での『ロックアップ』等、色んな設定の中にスタローンを投じることで、人間離れした物語が生み出される。
人間離れした超人であるスタローンだが、何故だか非常に人間臭い。決して万能なスーパーマンではないのだ。スタローンは人間臭く泥臭く必死で汗をかき血を流し歯をくいしばり困難に挑んでいる。その姿が画面から僕たちの心を熱く捕らえて離さない。
『クリフハンガー』での悪党連中も人間臭いのが良い。完璧な恐怖の悪党集団ではなく、結構間抜けで失敗はするし仲間割れをする。
邦画とは違って決して美男美女でキャスティングしない悪党は、ハゲ二人がややこしい敵になるのだからリアルで魅力的であるのだ。
『レプリカズ』 そうだ!家族のレプリカを作ろう! 身勝手なキアヌに巻き込まる人々。 監督:ジェフリー・ナックマノフ 出演:キアヌ・リーブス アリス・イブ トーマス・ミドルディッチ |
『ジョンウィック』を観てから立て続けにキアヌ・リーヴスを観ている。
本作では人間のクローンを作るという、要は人間のレプリカを作るという話である。そんなレプリカを作る研究をしていたキアヌに訪れた悲劇が、家族を交通事故で死なせてしまうという惨たらしい事態だ。
キアヌは絶望の淵に陥るが、「そうだ!家族のレプリカを作ろう!」とまだ未熟な研究にも関わらず、家族のレプリカ作りを始める。
朝、死んだはずの家族が普通の日常生活を送っているシーンは素晴らしい。日常って、こんなにかけがえのない愛おしい時間なんだと感じさせてくれる。
終始、神妙な面持ちで家族を守り、悪党から逃げまどうキアヌ。
映画の発想は面白いが、いささか物足りなさもあった作品。
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