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映画『お葬式』ネタバレ・あらすじ・感想。

十年ぶりに伊丹十三監督作品を観たのだ。

『お葬式』
昭和のスターが懐かしく嬉しい。
物語は起伏がなく退屈。
監督:伊丹十三
出演:山崎努, 宮本信子, 菅井きん, 大滝秀治, 笠智衆

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解説

 
俳優・伊丹十三の監督デビュー作にして大ヒットを記録した傑作コメディ。

伊丹が妻・宮本信子の父の葬儀で喪主を務めた実体験を基に自ら脚本を執筆。

神奈川県湯河原町にある伊丹邸で撮影。

主人公・侘助を山崎努、千鶴子を宮本信子が演じる。

1984年製作/124分/日本
配給:ATG

 

あらすじ

 
CM撮影中の俳優夫婦・井上佗助と雨宮千鶴子のもとに、千鶴子の父・真吉の訃報が届き、早速夫婦は真吉が暮らしていた別荘へと向かって亡き父と対面する。

初めて喪主を務めることになった佗助は、何もかも勝手が分からないことばかりで葬儀の段取りを進めていくが・・・。

 

感想

 
恐らく子供の頃ぶりに伊丹十三作品を観る。三十年前はテレビのロードショーで伊丹作品が頻繁に放送されていたが、いつからかテレビで見かけることもなくなり、配信サイトにも並ばないのでDVDレンタルで観ることにした。

『お葬式』は伊丹十三監督のデビュー作である。

扱うテーマやお葬式の段取り、お葬式に集まる人々を描く発想は面白いとは思うが、内容は残念ながら面白いとは思えなかった。

「伊丹印」が付いたブランドがあるから有難がっているだけで、無名の監督作品なら途中で観ることを離脱していただろう。

特に何かドラマの起伏があるわけでもなく、どうでもいい光景を延々と見せられている。

そんな模様が「面白おかしいんだ」という意図は理解出来るが、2時間を引っ張る物語にするのには退屈なのだ。

色んな人たちが集まり故人を偲びながらも、誰一人として悲しんでいない光景はブラックユーモアも感じ取れたが、それだけのこと。

昭和のスターたちの顔ぶれを拝見出来たのは懐かしく嬉しいところで、彼らの持つ個性や存在感は現代俳優にない貴重な価値である。

森林での不倫シーンは下品で汚らしく見れたもんじゃなかった。ユーモアもエロティシズムもなく、デビュー作品でアバンギャルドなことに挑戦したつもりかもしれないが何の意味もない。

宮本信子が無表情で丸太の上に乗った横揺れブランコは良かった。

ロングショットでの長回しなど演出面での面白味はあり、独特な世界観を生み出す伊丹作品が愛される魅力もわかる気がする。

子供の頃に感じていた伊丹作品は面白かったイメージがあったので、また他の作品も観ていこうと思う、といったところで「カット、カット」。

 

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