日本のライトノベルが原作で、SFアクションのタイムループもの。
魅力的なビジュアルと面白さ保証済みのコンテンツに満足である。
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』 頻繁に繰り返される戦場での「死」。 タイムループしながら主人公は成長していく。 監督:ダグ・ライマン 出演:トム・クルーズ エミリー・ブラント ビル・パクストン |
桜坂洋のSFライトノベル『All You Need Is Kill』(集英社スーパーダッシュ文庫刊)を、トム・クルーズ主演でハリウッドが実写化。
近未来の地球を舞台に「ギタイ」と呼ばれる謎の侵略者と人類の戦いが続く。軍の広報担当官ウィリアム・ケイジ少佐は戦闘経験が全くないが最前線に送り込まれてしまう。
戦闘と死をタイムループしながら、幾度も戦闘するうちに成長していく。
日本のSFライトノベルが原作であり漫画化もされている。
All You Need Is KillAll You Need Is Kill
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リタ役でエミリー・ブラントが共演。
監督は『ボーン・アイデンティティー』『Mr.&Mrs.スミス』のダグ・リーマン。
2014年製作/113分/G/アメリカ
原題:Edge of Tomorrow
配給:ワーナー・ブラザース映画
近未来の地球。
人類の軍事力ではもはや太刀打ち出来ないほどに侵略者の激しい攻撃が続く。
ウィリアム・ケイジ少佐(トム・クルーズ)は対侵略者の任務に就いたが、戦闘によって亡くなる。
しかし、タイムループの世界にとらわれて、戦闘と死を繰り返すようになる。
そんな中で特殊部隊の軍人リタ・ヴラタスキ(エミリー・ブラント)と出会ったケイジは、彼女と一緒に何度も戦闘と死を繰り返しながら戦闘技術を向上させていくことになるが・・・。
日本のSFライトノベルが原作であることも「タイムループ」ものであることも知らず、予備知識がないまま映画を観ていた。
映画のポスターではトム・クルーズは勇敢な顔をしているが、映画の冒頭では戦闘などやったことのない本当に頼りない男で、戦場に出ても逃げ回っているだけ。
「こんな映画なの?」と僕も疑問を抱きながら観ていて、後半になれば勇敢に戦うようになるのだろうと予測していたが、まさかの「タイムループ」ものの映画であった。
それからは面白さが倍増して、戦闘に向かっては戦死してしまうという悪夢を繰り返して、リタという女性の軍人に出会うことによってトム・クルーズは急激に成長していく。
確かに同じ日を何十回、数百回と繰り返せば、イヤでも成長していくことになる。
エイリアンによる侵略を阻止するために戦場という「死」が隣り合わせの状況で繰り広げられるタイムループは、正気の沙汰じゃないほどに人の死を目撃して自分の死を目の当たりにする。映画ではほんの一コマ一コマが繋ぎ合わせられて観ることが出来るが、実際にこのタイムループを経験したとしたら、半年以上、一年近くも繰り返し続けなけれいけない状況に精神崩壊レベルだ。それでも自分が諦めてしまえば人類にとって壊滅的な事態に陥るわけだし、戦場に送り込まれるというのは自分の意志とは関係なく強制的に送りこまれるわけだから、どうしたって回避しようがないのである。
それにしても面白かった。日本の原作ものがハリウッドで実写化されて良かっただろう。日本で実写化したとしても上手く表現出来ないだろう。ハリウッド並みに予算がかけられることもないし。
漫画版は読んでみたいなと思った。非常に面白かったというところで、「カット、カット」。
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