ウォン・カーウァイ監督のアメリカを舞台にした初英語劇である『マイ・ブルーベリー・ナイツ』を観た。
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』 美しく色鮮やかな映像表現。 登場人物たちの表情が魅力的に映し出される。 監督:ウォン・カーウァイ 出演:ノラ・ジョーンズ ジュード・ロウ デヴィッド・ストラザーン |
『2046』『恋する惑星』のウォン・カーウァイ監督が、アメリカを舞台に初めて英語劇に挑んだロードムービー仕立てのラブストーリー。
グラミー賞受賞歌手ノラ・ジョーンズが主演デビューを飾った。
ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、レイチェル・ワイズら豪華キャストが勢ぞろいした。
2007年製作/95分/香港・フランス合作
原題:My Blueberry Nights
配給:アスミック・エース
恋人の心変わりで失恋したエリザベス(ノラ・ジョーンズ)は、元恋人の家の向かいにあるカフェに出入りするようになり、毎晩ブルーベリーパイを用意してくれるオーナー、ジェレミー(ジュード・ロウ)と話すことで徐々に慰められていく。
しかし、どうしても終わった恋を引きずってしまう彼女は旅に出る決心をした・・・。
本作を観た感想は「面白いとは思わないが、なかなか良かった」という実に曖昧な感じの言葉しか出てこない。
ウォン・カーウァイ監督の映像表現を観たかっただけなので、物語の面白さは特に重視していない。
物語はさておき、その映像表現はとても煌びやかで目が離せないほどに良かった。
色鮮やかであり、ガラスやグラス、照明、ネオン、キラキラ光る映像が流れるように、登場人物たちを華やかに彩る。
ウォン・カーウァイ監督の映像表現の魔法によって登場人物たちの表情が、より一層魅力的に映し出されるのだ。
映像のどのシーンを切り取ってもポストカードになるような美しさ。
だからと言って物語が悪いわけでもない。
登場人物それぞれのドラマが各々の視点で上手く描かれいて、飽きさせることのないエピソードを散りばめながら、心地良い音楽とともに物語が進んでいく。
ウォン・カーウァイ監督が映す香港の街並みも魅力的だが、アメリカの街並みも最高に良い。
面白いとは思わないが、なかなか良かった。
『マイ・ブルーベリー・ナイツ』つまらないわけではないが、面白いわけではない。本当に、なかなか良かった、ってなところで「カット、カット」。
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