ドラマ『恐怖新聞』を観た。
『恐怖新聞』 ホラーが楽しめる全7話。 黒木瞳の怪演と鬼形礼は必見。 監督:中田秀夫 出演:白石聖,黒木瞳,佐藤大樹,駿河太郎 |
70年代にオカルトブームを巻き起こした、つのだじろう原作の『恐怖新聞』を、Jホラーのレジェンド・中田秀夫監督が現代にリブート。
2020年8月29日から10月10日まで東海テレビ制作・フジテレビ系「オトナの土ドラ」枠で放送された。
全7話。
原作は、つのだじろう。
『恐怖新聞』
つのだ じろう (著) |
白石聖が連続ドラマ初主演で初のホラーに挑んだ。
一人暮らしを始めた小野田詩弦(白石聖)は、初日の深夜零時に玄関の扉を乱打され、新聞受けに入れられた「恐怖新聞」を手にする。
そこには「数日後、若い女が墜落死する」という記事が書かれ、半信半疑の詩弦であったが、数日後に自殺を目撃してしまう。
まさに恐怖新聞で見たものであった。
その後も届く新聞には、詩弦の父・蔵之介(横田栄司)の死の予言が・・・。
つのだじろう原作の『恐怖新聞』の漫画は過去に全巻持っていて、『恐怖新聞Ⅱ』も全巻揃えていた。
ネットニュースで記事を読むことが当たり前になった令和の時代に、『恐怖新聞』を実写ドラマ化するという挑戦に惹かれて、全7話を観た。
第一話での父と娘とのアホくさいドラマに「やっぱり観るのをやめようか」と思ったが、結果的にはぐいぐい引き込まれて全7話を一日でイッキ観するということになった。
演出が中田秀夫監督ということだけあって、ホラーの描写が面白くてハマッてしまった。
主人公の詩弦と父親のやり取りはアホくさかったが、詩弦が女子高生の飛び降り自殺を目の前で目撃したシーンや、父親の見事なまでの『オーメン』ばりの派手な死に方をしてしてくれたシーンで、「おおっ!『恐怖新聞』面白いぞぉっ!」と中田秀夫監督のホラー演出に鼻息を荒くした。
第二話のラストでの展開も良かったし、『恐怖新聞』というアイテムを上手く活かしながら、楽しいホラーを見せてくれる。
中田秀夫監督の『仄暗い水の底から』で黒木瞳が主演を務めたこともあってか、黒木瞳というビッグなキャスティングを実現したことによって、『恐怖新聞』の魅力度が大幅に増した。
『恐怖新聞』では、黒木瞳の怪演が存分に堪能出来ることも楽しみのひとつである。
詩弦以外の登場人物が全員クズなのも笑える。
恋人も幼馴染みも相当のクズで、母親も父親も狂っているし、刑事もクズ。
そんなクズ連中の大いなるクズっぷりを観ているのも非常に楽しい。
それでもこいつらと人間関係を継続していこうとする詩弦は、相当なバカであるが。
何と言っても本作では、鬼形礼の怪演が素晴らしく良かった。
こんなにも気持ち悪い役を精一杯、一生懸命に演じてくれていることに拍手を送りたい。
最終話での鬼形礼の恐怖は最高に笑えた。
気が付けば全7話をイッキ観。
「イマイチだろう」と勝手に決めつけていたが、非常に有意義で価値のあるドラマを観ることが出来た。
楽しいドラマを作ってくれて感謝!、といったところで「カット、カット」。
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