幽霊団地と噂される団地でのホラーを描いた『N号棟』を観たのだ。
『N号棟』 誰にも感情移入出来ない。 意味不明で考察不要。 監督:後藤庸介 出演:萩原みのり 山谷花純 倉悠貴 |
2000年に岐阜県富加町で起きた「幽霊団地事件」の実話をモチーフに描いた都市伝説ホラー。
『成れの果て』『街の上で』の萩原みのりが主演を務める。
『フェイクプラスティックプラネット』の山谷花純、『夏、至るころ』の倉悠貴、『淵に立つ』の筒井真理子が共演。
『リトル・サブカル・ウォーズ ヴィレヴァン!の逆襲』の後藤庸介が監督。
2021年製作/103分/PG12/日本
配給:S・D・P
とある地方都市にある、かつて心霊現象で有名だった廃団地に死恐怖症を抱える女子大生の史織(萩原みのり)が同じ大学の啓太(倉悠貴)、真帆(山谷花純)と共に興味本位でその団地を訪れる。
だが廃虚のはずの場所には多くの住人たちがいて、三人が建物を探索しようとした矢先、史織たちの前で突然怪現象が始まり激しいラップ現象や住人の自殺が続発。
彼らがショックを受ける一方で、住人たちは顔色ひとつ変えず、怯える若者たちを仲間にしようと巧みに誘惑してくる。
やがて啓太と真帆は続発する不可解な現象によって洗脳状態に陥り、史織は追い詰められていく・・・。
実在の幽霊団地をモチーフに作られたホラー映画だということだが、実在のモノとはかけ離れているのだろうと思ってしまう内容である。
本作でかなりマイナス要因として問題だったのが、「まともなヤツがいない」「誰にも感情移入が出来ない」ことだ。
幽霊団地の住人がおかしいのは当然だが、主人公の女子大生である史織がとにかく一番狂っている。幽霊団地に行ってテンションおかしくなって、「カメラ回して!」「撮って!」と元カレに偉そうに指図するウザいバカ女っぷりを繰り広げる。
元カレである啓太は元カノと今カノを連れてヨロシクやっているのだから、全くもって共感されるはずのないクズ男。
今カノの真帆は幽霊団地で何故か呆気なく洗脳されちゃうし、登場人物全員が狂っているがために、視聴者を置いてけぼりにしてしまうのだ。
こんな感情移入も共感も出来ないバカ三人の大学生たちが幽霊団地でどんな不幸な目に合おうが、こっちは知ったこっちゃないのである。
幽霊団地にいる住人も幽霊なのか人間なのかよくワカラナイし、意味不明のごちゃ混ぜ状態。
バカ女の史織は幽霊団地であることをいいことに平気で殺人行為をするし、もう何が怖いのかもワカラナイ錯乱状態。
本作は考察型ホラーと謳っているが、「意味不明いっぱい詰め込みました!どうぞ、考察して下さい!」と言われても、ただただ困るだけで考察する気もなくす内容である。
主人公を含めた全員がバカだと視聴者は退屈で困惑するのだなぁ、と思ったところで「カット、カット」。
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