今回、観た日本映画は全て面白い。
そりゃあ、観る前から作品を選んでるからってのもあるけど。面白そうな作品を観てるわけだから。
『もらとりあむタマ子』
前田敦子は貴重な女優
監督:山下敦弘
出演:前田敦子, 康すおん, 伊東清矢, 鈴木慶一
前回、黒沢清監督の『セブンスコード』を観てからの、また前田敦子作品。正直、前田敦子は全然好きじゃなかったし、前田敦子作品も観たことがなかったけど、『セブンスコード』も、今回の『もらとりあむタマ子』も前田敦子がすごく良かった。
カワイイ役も出来るし、カワイクない役も出来る貴重な女優。
『もらとりあむタマ子』は、すごいリアルな雰囲気出してた。
ただ甲府スポーツという実家で父親と一緒に暮らしてるんだけど、めちゃくちゃリアルなようでリアルじゃないんだよね。それは皆、品がある。
山梨のこういうオッチャンとか、このタイプの女の子とかって、もっと下品だからね。
頭の悪さ全開で生きてるから。
前田敦子は品がある。映画としては正解なんだけど。
物語は何てこともないというか、何にも起こらない。
キャスティングが良かった。中学一年生の男の子が出るんだけど、超イイ。出てくるだけで笑える。
何にも起こらないくせに、面白い作品。
『紙の月』
『桐島、部活~』の
監督はやはり上手い
監督:吉田大八
出演:宮沢りえ, 池松壮亮,大島優子, 田辺誠一
吉田大八監督といえば、『桐島、部活やめるってよ』の監督。やっぱり、上手い。優れた監督。
登場人物のリアリティとか、演出とか上手い。
宮沢りえの役柄には、共感できるところもあるし、できないところもある。
横領とか盗難とか、そういうのは嫌いだけど、困ってる人を助けようとする気持ちとか、そのことで自分が満たされるってのは、すごいわかる。
それがカネを遣うってことなんだけどね。
吉田大八監督の作品を他にも観てみようと思った。
『クリーピー 偽りの隣人』
怖かった。
そして最高に面白かった。
監督:黒沢清
出演:西島秀俊, 竹内結子, 川口春奈, 東出昌大
『CURE』の萩原聖人も怖かったけど、今作の香川照之も怖い。ってか、香川照之の存在感とか怖さは異常だね。『半沢直樹』も最高だったけど、香川照之はスゴイ。
ただ僕が考える怖い役は、「全然知らない人」ってこと。香川照之の演技は最高に怖いんだけど、香川照之という人が演じているのは知っているわけ。これが無名の役者だったら、もっと怖いってこと。だけど無名の役者で、ここまでの存在感と演技力がある人はいないだろうな。こういうの、もっと観たい。
『日本で一番悪い奴ら』
監督も出演者にも
勢いを感じられる作品
監督:白石和彌
出演:綾野剛, 中村獅童,YOUNG DAIS, 植野行雄
『凶悪』の白石和彌監督作品。あ、この監督、すごく頑張っているなぁって思う。『凶悪』も、今作も作品を観ながらすごく感じた。
実際に起きた犯罪事件を扱いながら、映画としてのエンターテイメント性をちゃんと盛り込んでいる。
怖いシーンを、ちゃんと怖く撮っている。
役者陣もイイ。
ひとつ残念だったのは、めっちゃんこ怖いヤクザ役にTKOの木下さんを起用していたこと。あの役は芸人がやると、拍子抜けしちゃう。芸人って演技が上手い人が多いけど、映画での起用って難しい。TVドラマならイイんだけど、映画はほぼうまくいかない。ビートたけしさんは別格だけど。あ、でもデニスの植野行雄は、めちゃくちゃ良かった。彼以外は考えられない。
今回、観た日本映画は全て良かった。面白い作品があるもんですね。
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