『カルト』 わざとらしさ満載のフェイクドキュメンタリー。 エンタメとして割り切れば楽しめる。 監督:白石晃士 出演:あびる優 岩佐真悠子 入来茉里 |
三人の女性タレントが陥る恐怖を描いたフェイクドキュメンタリーのホラー映画。
あびる優、岩佐真悠子、入来茉里それぞれ本人役で出演。
白石晃士が監督、脚本を務める。
2012年製作/84分/日本
配給:トラヴィス
あびる優、岩佐真悠子、入来茉里の三人の女性タレントは、霊にとり憑かれたというある母娘の除霊をする番組のレポーターを務めることになったが、母娘にとり憑いた霊は強力で訪れた霊能力者たちは次々に倒れてしまう。
そして最強の霊能力者と言われるNEOが除霊に挑む。
フェイクドキュメンタリーでのホラー映画だが、わざとらしさがムンムン漂い「リアルだなぁ」と思うには程遠い。
三人の女性タレントはギャーギャーうるさく(心霊もののドキュメンタリーには付き物だが)、リアクションもやっぱりわざとらしい。
更に超絶にわざとらしいのは霊能力者たちである。喋り口調から何まで全てわざとらしく胡散臭さ満載。
フェイクドキュメンタリーとは謳っているものの、一応ホラーなので笑いはないにせよコントを観ているようだ。
怪奇現象が起こる家に住む相談者宅でタレントと霊能力者が映し出されるのは当然のことだが、スタッフが一切映し出されないのは不自然である。演者に全てを丸投げしている感があり、スタッフの対応が見えない。これだけの怪奇現象が起こればスタッフも大慌てするはず。
元も子もないことを言うと「実際にここまでの怪奇現象が起きたら、この心霊番組はお蔵入りになる」であろう。ヤバ過ぎて放送出来ない。
フェイクドキュメンタリーにあれこれケチを付けるのはナンセンスなので、楽しみながらエンタメと割り切って観ることをオススメする。
巻き起こる怪奇現象の表現は面白く、特に天井から人の顔が浮かび上がる恐怖は良かった。
大袈裟な事件が次から次へと襲いかかり、霊能力者がぶっ倒れたり、相談者の母親が本当の母親ではなかったり、バカバカしさを許容してホラーを楽しんでいく。
観た人の好き嫌いが分かれる作品ではある印象。真面目にホラーを観たい人にとってはバカバカし過ぎるが、割り切って楽しめる人にとっては面白いのではないか、といったところで「カット、カット」。
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